ラオウ、死す――
『北斗の拳』のラオウ、『Dr.スランプ』の則巻千兵衛などで知られる声優・内海賢二さんの訃報が6月に各メディアから伝えられた。
著名な声優との別れを惜しむとともに、記者が驚いたのは享年75歳という年齢の高さ。60歳前半くらいだろうと勝手に思い込んでいたが、実は1966年放送の『魔法使いサリー』でサリーちゃんのパパを演じるなど超ベテランだったのだ。
日本人の多くが知っている有名キャラクターでも、演じている“中の人”の年齢は意外に知らないものだな……ということで、今回は声優さんの年齢をいろいろ調べてみた。
大正生まれも現役!高齢の声優たち
まずは国民的アニメの代表『サザエさん』。放送スタートから40年以上が経過しているが、思っていたほどキャストの交代は多くない。
主要キャスト陣の年齢を見てみるとサザエ役の加藤みどりさんが73歳、波平役の永井一郎さんが82歳、フネ役の麻生美代子さんが87歳。(出典が明らかではないが)タラちゃん役の貴家堂子さんは73歳、イクラちゃん役の桂玲子さんは72歳だという。アニメの生き生きとした演技からは想像しにくいが、皆さん相当な高齢のようだ。
その他の長寿シリーズで主演声優を調べてみると、『ちびまる子ちゃん』のTARAKOさんは52歳、『アンパンマン』の戸田恵子さんは55歳、『クレヨンしんちゃん』の矢島晶子さんは46歳と、おおむね40~50歳代だった。
新作映画が今年公開された『ドラゴンボール』の野沢雅子さんは76歳と少し高め。
この年齢にも関わらずイベント取材などでお見かけした際には元気いっぱいで、孫悟空・悟飯・悟天の1人3役を演じきっているのは素晴らしい。
主役の声優を交代した作品では3代目『ドラえもん』の大山のぶ代さんが76歳、初代『ルパン三世』の山田康雄さんが(享年62歳だが現在まで生きていれば)80歳。
歴史あるタイトルだけにやはり初代キャストの年齢は高い。
声優界の大ベテランは他にも、『美味しんぼ』海原雄山役の大塚周夫さんが84歳、『機動戦士ガンダム』リュウ・ホセイ役の飯塚昭三さんが80歳など。
圧巻なのは『ゲゲゲの鬼太郎』第1シリーズの時代から活動している津田延代さんで、大正10年生まれの92歳!
……声優ブームの近年は若手に注目が集まりがちだが、ベテラン陣が誇る層の厚さも大変なものである。