数奇な生き様を背負うスジ『アンナ』
貧しい家庭で育ったが大事に育てられていた娘は、並外れた美貌と才能で注目されていました。
しかし、大学受験直前、教師との恋愛が発覚し、転校。受験に失敗した彼女は、合格したと嘘をつき、偽の大学生活を始めて……。
ひとつウソをつくことで、さらに虚偽を重ねてまったく違う人生を送るようになる女性の姿を描いています。
ガールズグループ「miss A」出身のスジは、やがて自らを「アンナ」と名乗る主人公のユミを熱演し、10代から30代までを見事に演じきりました。
彼女は、実際に建築士だったイ・ヨンジュ監督(近年はコン・ユとパク・ボゴムのダブル主演映画『SEOBOK/ソボク』を監督)による初恋物語の映画『建築学概論』(2012年)に出演し、そのフレッシュさが人気を博し、「国民の初恋」という呼び名もあるほど。
Prime Videoでは、全8話の『アンナ ディレクターズカット版』と、全6話のAmazon Exclusive『アンナ』の2種類を配信(ともに2022年)。
野心家のアンナの夫チェ・ジフンは、キム・ジュンハン(『賢い医師生活』)が演じています。
ウソにまみれた人生を生きるユミ/アンナは、伴侶を得ても心が休まることはありません。その生き様をあなたならどう感じるでしょうか?
目が離せないパク・ウンビン『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』
2022年6月から8月まで、韓国のテレビで放送された直後にNetflixでも配信され、世界中から熱視線を集めている『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)。
クジラと法律を愛する自閉スペクトラム症の新米弁護士の女性が、まわりの人たちに支えられながら、彼女だからこその発想や着眼点によって事件を解決し、公私ともに成長していくヒューマンドラマです。
主人公ウ・ヨンウを演じるのは、子役時代から活躍しているパク・ウンビン(『恋慕』)。
彼女は、愛くるしいながらも難しい役どころのウ・ヨンウを実に朗らかにチャーミングに見せてくれます。
ウ・ヨンウと同じ法律事務所の訟務チーム職員イ・ジュノには、俳優5人で結成された「5urprise(サプライズ)」のメンバーだったカン・テオ。爽やかな笑顔にハマる女性も続々。
今作は、いまだNetflixのグローバルチャートや日本の「今日のTV番組TOP10」でもランクインし続けていて、その人気ぶりがうかがえます(トップだった『ウ・ヨンウ〜』を抜いて1位になったのは『シスターズ』)。
10月に開催された第27回釜山国際映画に付随する「アジアコンテンツアワード」では、今作がベストコンテンツ賞と、主演のパク・ウンビンが女性俳優賞を受賞。まだ盛り上がりを見せそうな予感がします。