「前に勤めていた会社で知り合った同い年の女友達。

俺が転職してからも連絡を取っていて、月に一度ほど食事に行く関係でした。

お互い仕事や趣味が忙しくて『恋愛する暇がない』と言っていたのは覚えているけど、去年のクリスマスに食事に誘ったらプレゼントを渡されました。

もらえると思っていなかったから『気を使わなくていいのに』と言ったら、『一応、一緒にいるのだし』と珍しく照れたような顔を見せられて、一瞬ドキッとしましたね。

きれいにラッピングされた包みを開いたらブランド物の靴下が入っていて、『いい靴下って、朝のテンションが上がらない?』と笑う姿がすごく新鮮で。

朝は靴下を履くことも面倒くさいと話したら『わかる』と返してくれた会話を思い出し、わざわざ選んでくれたことが本当にうれしかったです。

その夜は食事をして送って終わり、次の日にすぐこの子用の靴下を買いにショッピングセンターへ走りました。

女性向けの靴下を買うのも女友達にプレゼントするのも初めてで、女の人ばかりのお店にいるのは緊張したし恥ずかしかったけど、楽しかったです。

こんな機会ってなかなかないし、渡せる相手がいるって幸せなのだなと思いましたね。

『俺もプレゼントがある』と電話したらすごく喜んでくれて、意図せず二日続けてのデートになりました。

これがきっかけで女性として意識するようになり、今も片思いを続けています」(男性/28歳/配送)

ささいな会話でも覚えていて、生活の質を少しだけ上げるプレゼントを用意してくれる女友達。

男性が同じものをお返しに選んだのは、「その楽しい気持ちをふたりで共有したい」と思ったからです。

贈る相手がいるのは幸せなこと、そして一緒に楽しめるのはもっとうれしいこと。

こんなあたたかい思いが、ふたりの絆を深くしていくのですね。