「ジムで知り合った既婚者と不倫していましたが、別れたのは私の異動で市外に引っ越すことが決まったから。

最初は私のほうが夢中だったのに既婚の彼のほうが本気になったのか、『妻と離婚する』と言い出してどうしようと思っているタイミングでした。

彼と正式にお付き合いできるようになれば幸せかもしれないけれど、その可能性がいざ見えてきたら年収や価値観の違いなどが気になって、どこかで『結ばれない関係だから燃え上がっていたのかも』と冷静になる自分がいて。

異動願いを出していたので叶ったのはとてもうれしかったのですが、既婚の彼に伝えたら何と言われるか、本当に離婚して交際を申し込まれたら遠距離恋愛になるし、それは無理だなとはっきり思いましたね……。

自分勝手なのはわかっているけれど、彼とは別れるしかないと決意して、異動で引っ越すことは言わず『好きな人ができた』と伝えました。

案の定彼は怒っていたけど、引っ越してしまえば会うこともなくなるし、最後はこちらからフェードアウトしました。

ジムでは親しい人がいなかったので、私の事情が漏れることがないのも幸いだったと思います。

詳しい住所や会社などは伝えていなかったし、連絡の手段を全部ブロックしたのでつきまとわれるようなことはなかったですが、やっぱり後味が悪くて付き合わなければよかったと後悔しましたね。

相手がどう変わるか、自分に何が起こるかわからないのが不倫で、安易に踏み込むものじゃないとつくづく思います」(34歳/公務員)

不倫相手のほうが本気になると、ふたりの未来が現実味を帯びてくるためそこで我に返ることもあります。

いわゆる「禁断の恋」に燃えていたけれど、いざ正式に付き合うとなると改めて独身者としての姿が見えてくるため、熱が冷める可能性も。

冷静になれていない不倫相手にそれを告げると泥沼になるおそれがあり、好きな人ができたという理由で終わらせるのがある意味無難です。

どんな関係であっても変化はつきものであり、不毛なつながりほどねじれていくので、思い切って断ち切るのが正解ですね。