2冊目はグアテマラの絵本で『まぼろしのおはなし』(ハイメ・ガンボア作、ウェン・シュウ・チェン絵、星野由美訳)です。
大きな図書館のかたすみで、誰かの手にとられることをおそれながらたたずんでいる一冊の本。「わたしは、まぼろし。だれにも みえない」――いつもそう自分にいいきかせていたこのまぼろしのおはなしが、ある女の子との出会いで自分の本当の役割を発見するというストーリーです。
この絵本は、繊細な切絵とコラージュの作品が高く評価され、2013年ブラチスラヴァ世界絵本原画展(BIB 2013) 出版社奨励賞を受賞しています。誰にも選んでもらえないまぼろしのおはなし。女の子との出会いで世界が変わる瞬間は、大人が読んでも優しく心に沁み渡ります。
林:岩永さん、たくさんの絵本を教えてくださり、ありがとうございました。 日本の絵本は読んだことのあるものやベストセラーなども探しやすいのですが、海外、特に今回ご紹介いただいたようなノルウェーやグアテマラの絵本などは、なかなか自分から積極的に手に取ることがないので、とても参考になりました。
色々な国の絵本をもっと読んでみたいし、子どもにも読ませてあげたいと思いました。
まとめワールドライブラリー
今回、絵本の選び方を教えてくれた「ワールドライブラリー」さんは、法人や保育施設、個人向けに絵本を定期的に届けてくれるサービスを提供しています。
個人向けサービス「ワールドライブラリー パ—ソナル」では、子どもの年齢を選ぶと、毎月1,000円(送料無料)で1冊、その年齢にピッタリな厳選された海外の絵本が届きます。
しかも、仕掛け絵本まで! 外国の絵本はなかなかチャレンジしづらい、日本の絵本以外に何を選べばいいのかわからない、という場合でもプロが選書してくれるので、安心。
例えば、恐竜好きなら恐竜関係、あるキャラクターが好きだとキャラクターの絵本など、どうしても子どもが好きな絵本を選んでしまうことも多いと思いますが、好みのみならず幅広いジャンルの本を選んでもらえるなら、新しい分野の知識が増えたり、今まで興味がなかったものを好きになったりと、世界や視野がぐっと広がりそう。しかも、海外の絵本なら、なおさらですね。
世界を知りたいと思った時、語学を学ぶことも大切ですが、さまざまな国の文化、慣習、考え方、色彩などその国をあらわすイメージに身近な絵本を通じて触れておくことは、もっと大事なことなのかもしれません。
きっと今読む絵本は、大人になっても糧になります。子どもたちが大人になったとき、心に残る絵本を選んであげたいものですね。