読書は想像力を掻き立て、やさしさや勇気、思いやりなどの心を育てるもの。
絵本を読むことで、新しいことを知ることができたり、物語の中では、お姫様にも魔法使いにもヒーローにもなることができる! そう、空想しながらどんな体験でもできてしまうのが絵本のいいところ。
たくさんのことを感じ、学ぶことができる絵本。
子どもには、色々なお話や図鑑を読んでほしい。
でも……我が子や孫に絵本をプレゼントしたいけど、何を選べばいいの?
よくわからないからとりあえず有名な本を選んでおこうかな、という迷えるママやパパ、おじいちゃんやおばあちゃんをサポートするべく、海外の絵本を毎月届けてくれるサービス「ワールドライブラリー」の岩永梢さんに、「子どもにピッタリな絵本の選び方」や「海外絵本の魅力」を聞いてみました。
子どもにピッタリな絵本を選ぶ基準は?
もちろん子どもそれぞれの興味の違いやも文字を読む力、理解力などに個人差はありますが、どんな基準で選ぶといいのかを聞いてみました。
林(筆者):子どもに絵本を選ぶ時、たくさんありすぎて、どうやって選べばよいか迷ってしまいます。どういうポイントで選ぶのがよいでしょうか。
岩永さん:.絵本を選ぶときに興味があることを伸ばしてあげたいというのもひとつのポイントですが、年齢ごとにもおすすめのポイントがあるんです。
1歳は、見る、聴く、さわるなどの感覚を楽しみ体験していく時期です。スライド式のしかけ絵本などは、指の動きや追視をうながして、よい刺激になります。
2歳は、やさしい文と明快な絵柄の絵本がピッタリな時期です。何度もくりかえし読むことで言葉を覚え、語順など文章の仕組みを自然に理解していく手がかりになります。
3歳は、ストーリーが理解できるようになり、絵本の楽しさがぐんと広がる時期です。過去や未来という時制や大きい小さいという比較がわかってきます。新しい概念を吸収できる絵本もいいですね。
4歳は、身近な人や絵本の中の存在の「気持ち」を察したり感情移入できる頃。想像力をいっぱいに働かせ、ごっこ遊びや手先を使う遊びに集中し、絵本の世界を満喫できるようになってきます。
単純なお話から気持ちの変化が表現されている絵本にチャレンジしていてもいいかもしれません。
5歳は、心も体もしっかりしてきて、だんだんと小学校入学への準備をしていく時期。音読やひとり読みにも挑戦できるようになってきます。
想像力も培われる時期なので、おとぎ話、昔話、冒険ものなどさまざまなテーマの絵本を読ませてあげたいですね。
6歳は、好奇心いっぱい、情報満載の図鑑やテキスト量の多い絵本も夢中で読み進むことができます。絵本以外の児童書へと続く「読む力」を伸ばす重要な時期です。
宇宙、恐竜、魔法、妖怪におばけなど、不思議なものへの興味や理解も深まります。
7歳は、小学校でお友達と読んだ本の情報交換をしたり、感想を文章で表現したりと実生活の中でも本とのかかわりが活かされてきます。
イソップ物語などの名作を絵や文章で楽しんだり、また私たちが子どもの頃に読んだような名作シリーズの児童書などにも繋がっていく頃です。
林:なるほど。つい好みの絵本を読ませてあげたいと思ってしまいますが、年齢や成長に合った本を読むことで、さらに子どもたちの好奇心の新しいドアをどんどん開けていくことができそうですね。