そしてワタシはあえて質問には答えず、逆にこちらからA子さんに質問してみました。
ワタシ「ち、ちなみにA子さんは新年度の役員は何をするの?」
その瞬間ギンッと目が光ったA子さん。
A子さん「それが聞いてよ、一番大変なクラス委員になるかもしれないのー!」
その言葉を聞いて、A子さんがB美さんをズルいと言った意味が分かりました。
恐る恐る質問をかぶせてみました。
ワタシ「えぇ~待って!A子さん今は育休中だけど来年度からバリバリ仕事復帰する予定でしょ!?」
さらにギギギンッ!と目が光るA子さん。
A子さん「いやもう、久しぶりの仕事でチョー心配なの~!すでに産休育休で同僚たちには迷惑かけたから復帰したら早上がりもできないし…そうするとお迎えも6時くらいになるし…あぁ~子どもが可哀相だーとか考えると夜もあんま寝れなくて…マジ最近全然疲れとれないんだぁ…」
気付くとB美さんのことはどこか遠くへ行き、話の内容はA子さんがストレス過多だという現状にシフトしていきます。ということはB美さんはただのキッカケで根っこはA子さん自身の問題?
相手が求めているのは、同調ではない!?
その後もマシンガンのようにズドドドーー!とA子さんの口からあふれ出す最近のストレスの数々。
職場復帰したら以前よりも責任のあるポストに就くからプレッシャーを感じてること、
旦那が土日に仕事で毎週末ワンオペ育児であること、
近所に住むじぃじ・ばぁばはまだまだ仕事が忙しく育児を頼めないこと、
たまに襲うめまいの症状が治療してもあまり改善しないこと、
最近あまり楽しみが無く、とりたてて趣味がないこと…などなど。
決して明るい内容ではないのですが、とくとくと話しているA子さんの表情は次第に明るくなっていきます。本当はコレが一番しゃべりたかったかのような表情でイキイキしだしたのです。
A子さん「は~~っ、なんか喋ったらスッキリしたぁぁ~~Chaccoママ有難うねぇ~!」
A子さんは憑き物が取れたように清々しい顔でニッコリ笑っていました。
そうか!これはワタシにもよくある『ただ話を聞いて欲しいモード』だったのかー!
内心ずっとビクビクしていたワタシは謎が解けてイッキに放心状態…。
しかし今までの軽いお付き合いじゃ知りえなかったA子さんのことを沢山聞けて一層A子さんを好きになりました。
ポイントは「旦那」になる事
ワタシがしたことはいたってシンプルなことですが、
感覚的には『普段、旦那がワタシにしてくれてること』を参考にしていた気がします。
相手を信頼して過剰なリアクションや嘘の意見は言わない。
ちゃんと理解するために否定も肯定もせず冷静に話を聞く。
うまく答えられない質問には無理して答えなくていい。
相手の目を見て丁寧に受け答えをする。
なので、今後もA子さんがもししんどくなって誰かの悪口などをこぼしたときは、
『ワタシは今A子さんの旦那だ!』と思って、その時間だけ仮の旦那さんになろうと思います。
コレが果たして他のママ友にも効果があるのかどうかは、関係の深さや付き合い方で変わってくると思いますが、やはり仲良くしたい人には精神誠意、実直に対応するしかない。
それを『八方美人』『いい子ちゃんぶってる』と受け取られたらもうそれはもうしょうがないことで。
やはり学生の頃とは違う大人の付き合いなんだから、無理に合わせることもしなくていいし、過度に嫌うこともしなくていいのが楽じゃないかと思います。
ちなみにA子さんはその後B美さんの悪口は一切言わず、保育園でもフツーに話かけていました。
あの時、つられてB美さんの悪口を言わなくて本当に良かったです…(笑)
つづく
-
不育症、産後うつ、発達不安…覚悟ができない『2人目妊活』への壁、子育てのかたち【第67話(完)マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】
(元)少女漫画家、Chaccoの子育てよもやま連載。 不育症を乗り越えで産まれた完全ミルク育ちの2歳児 きんちゃんと、週末ライターのお父さん(鈴木妄想)の鈴木家3人の日常でございます。
-
『叱らない子育て』なんて無理! それでもイヤイヤと上手く付き合う方法【第66話マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】
(元)少女漫画家、Chaccoの子育てよもやま連載。 不育症を乗り越えで産まれた完全ミルク育ちの2歳児 きんちゃんと、週末ライターのお父さん(鈴木妄想)の鈴木家3人の日常でございます。
-
やる価値はアリ! “偏食の子”でも『嫌いなもの』を食べられる方法【第65話マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】
(元)少女漫画家、Chaccoの子育てよもやま連載。 不育症を乗り越えで産まれた完全ミルク育ちの2歳児 きんちゃんと、週末ライターのお父さん(鈴木妄想)の鈴木家3人の日常でございます。
-
言葉が遅いムスコを「恥ずかしい」と思ったーー『ママ大好き』が聞きたくて(後編) 【第63話マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】
(元)少女漫画家、Chaccoの子育てよもやま連載。 不育症を乗り越えで産まれた完全ミルク育ちの2歳児 きんちゃんと、週末ライターのお父さん(鈴木妄想)の鈴木家3人の日常でございます。
-
1歳半「言葉が遅い」と言われてからの苦悩−−『ママ大好き』が聞きたくて(前編)【第62話マンガ連載:鈴木さんちの子育て通信】
(元)少女漫画家、Chaccoの子育てよもやま連載。 不育症を乗り越えで産まれた完全ミルク育ちの2歳児 きんちゃんと、週末ライターのお父さん(鈴木妄想)の鈴木家3人の日常でございます。