「一年付き合った彼氏は、県外の出身で実家が遠く『社会人になってからあまり帰省していない』と話していました。
私は同じ市内に実家があるのでちょくちょく親の様子を見に行き、それを話したときも特におかしな反応はなかったのを覚えています。
『一緒に暮らさない?』と彼氏から言われて大喜びで同棲を始めたのですが、ふたりの時間が充実して以前より節約もでき、半年くらいは順調でしたね。
あるとき私が『今度の土曜日に実家に行ってきてもいい?』と何気なく彼氏に言ったら『また行くの?』と珍しくくもった表情で返されて、またって言うけど前回はもう半年以上前だし、半日いる程度だけど……と戸惑いました。
すると、『俺は自立したら親とは距離を置く。お互いに自分のことは自分でするのが筋だと思うし、子どもがしょっちゅう帰っていたら依存されない?』と重ねて言われ驚きました。
だから帰省していなかったのだとわかったけど、うちは両親がまだまだ元気で共働き、実家に行くのは面倒をみるためじゃなくてお互いの状態を確認するためで、そこまで深く考えていなかった自分にも気が付きました。
彼氏の言い分は理解できるしそういう家もあるだろうとは思うのですが、私はそうじゃないし彼氏に止められるのもそれこそ『筋が違う』と感じるし、そう伝えたら『同棲すればやめると思ったのだけど……』と暗い顔をされましたね。
彼氏がもともと自立している女性が好みなのは知っていたし、お付き合いが順調なのは変に依存しあわないからというのも実感していましたが、同棲を始めてから実家に行くことにこんな口出しをされるとは思わなかったです。
私の気持ちは彼氏には伝わらず、『実家とは関わりを減らすべき』と譲らない彼氏とは今後も結婚は無理だろうなとはっきりと感じ、話し合いの結果別れました。
性格は好きだし生活リズムなども合うけれど、実家との付き合いについて価値観がここまで違うとやっぱり続けていくのは難しいだろうと思います」(女性/28歳/美容師)
これまでの行動について、同棲を始めてから「やめると思っていた」と言われても、それを決めるのは恋人ではなく自分ですよね。
それと同時に知るのが実家との関わり方に関する価値観の違い。
「自立」は社会人として確かに大切なことですが、家族や身内とどんな線引きをするかは人それぞれ、それを認められないのなら結婚のような進展は望めないといえます。
生活するうえで、大事にしたい部分が違うのを知る機会が同棲でもあるのですね。