2位:がん保険

「身内にがんになった人はいないから、私はがんにならないはず」と、がんは遺伝の要素が強いと思われている方がまだまだ多い印象を受けますが、実はむしろ真逆で遺伝性腫瘍(いわゆる家族性腫瘍)はがん全体のわずか5~10%程度だと言われています。

つまり約90%は生活習慣が原因で発症するというのが事実で、高齢化が加速の一途をたどる中では誰しもががんに罹患するリスクがあるといっても過言ではありません。

ストレスを抱えず、毎日規則正しい生活リズムと外食をほとんどしないでバランスの良い食事をし続けることができればがんとは相当無縁でいられるかもしれませんが、現代社会ではなかなか実現不可能に近いと思います。

また予防の代名詞と言えば、「がん検診」ですが、自営業や主婦の方は強制的に検診を受ける環境下にないことから、ついついスルーしてしまいがちです。

そこで、やはり備えておきたいのが「がん保険」です。ところで、そもそもなぜ“がん”だけにしか対応しない保険が存在するのでしょうか?

「医療保険はがんも含めて、様々な病気やケガに対して給付金が支払われるけど、がん保険はがんの時だけでしょ?がんにならなかったら保険料が無駄になるから損な気がするんだよね…」この心理はとても理解できます。

ですが、逆にがんになったらどうなるだろうという仮定もしていただきたいのです。実際にがんに罹患された方は皆さん「がん保険に入っておいて本当に助かった!」とおっしゃるのは当然なのですが、その理由に、がん保険は『治療給付金』や『診断給付金』というまとまったお金を受け取ることができます。

医療保険も最近は入院給付金を一時金でもらえるようになってきましたが、がん保険に比べれば相当に少額です。がん保険は100万~300万の給付金が受け取れますので、手元の貯金を取り崩さずに、金銭的な不安を抱えることなく治療に専念できます。

またもう一つの大きな問題が、『がんになると収入減少を招く可能性が高い』ということです。がんの症状によっては就労に制限がかかったり、休職や退職をせざるを得なくなるケースがあります。そんな時にも一役買うのががん保険です。

まとまったお金を受け取れることでQOL(生活の質)を大幅に下げることなく、家族にも多大な迷惑をかけずに治療に専念できます。

がん保険は保険料が年々右肩上がりの傾向にあります。その点とがんの発症リスクを考慮して女性の方は20代後半から、男性は45歳を過ぎたらがん保険に加入しておく方が良いでしょう。

1位:収入保障保険(死亡保障)

子どもが成人を迎える、もしくは大学卒業までに、一家の大黒柱に万が一のことが起こると遺された家族は経済的に苦しくなります。そこをバックアップするのが定期保険の一種である『収入保障保険』です。

保障は一定期間(例:30歳~60歳)で保険金額は満期に向かって少しずつ減っていきますが、その分定期保険(加入から満期まで同じ保険金額の商品)に比べ、保険料が割安です。

これは子どもの成長に比例して被保険者(保険の対象となる者)の死亡保険金は反比例していく合理的な構図が描かれているからなのですが、子どもが高校または大学進学~在学時期に一家の大黒柱にもしも…があると、この保障だけでは不十分な可能性があります。

そのため、必ずしも学資保険がベストだとは言いませんが、あらかじめ教育資金の積み立てはしっかりやっておくことが大切です。

保険金の受取方法は毎月年金のような形で満期まで受け取ることができます。もちろん一時金で受け取ることも可能ですが、分割の方が受取総額は多くなります。

最近は女性の収入も家計に大きく反映したり、ペアローンを組んだりするケースがあるので、子育てママにもこのような保険は必要性を増しています。

いずれにしても、どのくらいの保障が必要なのかは被保険者の年齢や子どもの人数、住宅ローンの有無などによってそれぞれ異なりますのでファイナンシャルプランナーや保険代理店に相談の上、必要保障額を出してもらいましょう。