衝動は誰のためにもならない

好きな人から遠ざけられる自分を感じたとき、何とかしたいと思うのは当たり前です。

迎えたくない結末を避けるために、「極端な行動を起こすことで自分に合わせてほしい」が衝動を止められない人の本心ではないかと筆者は感じます。

「好きなら受け止めてくれるはず」という甘えがなければ突然彼氏の家に訪ねていくようなことはできず、拒絶されたら行動の理由を相手のせいにして反省しない姿も、自分のあり方を相手に依存させているからです。

それが伝わるから相手はさらに遠ざけるのであり、その迎えたくない結末を結局はみずから引き寄せているともいえます。

「ネガティブな現実に耐えられない」のは、自分の事情でしかありません。

衝動は相手のせいによって生まれるのではなく、自分の感情を正しく扱えずに相手に何とかしてもらおうとする依存です。

上のケースを客観的に見れば、女性のほうも彼氏と同じように冷静さを取り戻す時間に身を置くことができれば、その後何日経とうとも、いずれ落ち着いて話し合いができたのではないでしょうか。

問題の解決は、「LINEについてお互いの考え方を理解してストレスのないやり取りを一緒に考える」ことであり、それが彼女の望んだ「幸せな交際が続く未来」ではなかったでしょうか。

その可能性をみずから狭めてしまったのが衝動の結果であり、一方的な関わりは誰のためにもなりません。

相手の状態や気持ちを無視して動いても幸せな結末にはならない、と心得るのが衝動を止める最初になります。