3: 今しかない! 家族の時間を持つ
中学受験をしない家庭の親が総じて口にするのが、「高学年には、学校外の時間に遊ぶ友達がかなり少なくなってしまう」というもの。
特に、塾通いの子どもたちが夏期講習や冬季講習を入れる長期休みや、模試などのために時間を使う土日など、これまではいつも友達と一緒にいたのに途端にやることがなくなってしまったという子が多いのです。
「一人っ子の息子は小学校4年生あたりまでは、土日も長期休みも毎日、午前も午後もいつも友達と遊びまわっていて、小学校に入って以降まったくといっていいほど家族で行動することがありませんでした。
本人の希望で中学受験はしないと選択したのですが、これが結果的に家族としてはいい方向に転んだ気がします。
遊べる子が少なくなったことで、退屈した息子が私や夫と行動したがるようになり、久々に長期の家族旅行などにも行くことができました。
皆が受験をする中、受験をしないと決めた時は不安だったけれど、家族での時間をたくさん持てて我が家としては正解だったと感じます。
息子も中学生になり、またも友達優先で私たちとは行動してくれなくなったので、小学校後半は束の間の良い思い出です」(専業主婦/39歳)
このように、たくさん家族の時間を過ごすことを意識している家庭も多いようです。
記憶を思い起こすと、「自分自身も中学生くらいからは親と行動することがグッと減った」というパパ・ママは多いはず。
子どもによっては、思春期に過剰に親を拒絶したり反抗したりすることもあります。ある意味、無理強いせずに旅行に連れ出したり、親子で一緒に遊びに出かけたりできる「子ども時代の最後のチャンス」と捉えることもできるかもしれません。