脚本と撮影で一番大事にしたことは?
――パク・ソジュンさんが車の中にいながら災害に巻き込まれるシーンや、荒れ果てたソウルの様子が映し出される場面もあります。本作では、斬新な設定と未曾有の大災害という極限のシチュエーションをCGや衣装、メイクでも再現していますが、撮影で大変だったところはありましたか。
今は韓国の住居形態がほぼマンションがメインになっていまして、ソウルでは韓国人の60%ぐらいがマンションに住んでいるんです。みなさんがマンションのことをよく知っているからこそ、CGの部分にしても、リアル感を出すのが一番大事だと考えました。
VFX(視覚効果)が少しでもファンタジー映画、もしくは漫画のように見えるといけない。一にも二にもリアル感を出すために、いろいろな撮影作業を決めて進めていく点はとても大変でしたね。
――先ほどウェブトーンが原作というお話をうかがいましたが、脚本化する際に、ご苦労された部分などありましたか。
先ほど少しお話ししたように、脚本についても、リアル感を出すのが最優先の目標だったといえます。原作ではすでにマンションで住民代表が決定していて、そこに外部から中学生が入ってくるのですが、映画化に当たって変更した点があります。
原作に出会う前に、もともとマンションに興味があったので、災難の状況の中でマンションの住民が役割を決めていく、という方向にしました。そしてマンションの話をリアルに見せるには、実際に住まいについて考える世代を中心に話が広がることを重視し、大人を中心としたストーリー構成にしました。