「元夫とは、産後に育児をまったく手伝わないことから嫌悪感ばかり大きくなり、気がつけば最低限の会話しか交わさない状態になっていました。
ふたりの子どもは私のほうに懐いており、それも元夫は気に入らなかったと思います。
元夫は園の送迎もしないし行事に来ることもなく、運動会は別々で見るなんてことをしていれば、子どもたちにとっても『いいお父さん』とは言えなかったでしょうね。
小学校に上がると元夫の無関心はひどくなり、何日も連絡なしで残業を続けては休日出勤まで入れるようになり、家にいるのは数時間なんて状況になったとき、離婚を考えました。
子どもたちは私たちの不仲にとっくの昔に気がついており、たまに廊下で元夫と鉢合わせて気まずそうに視線をそらしてすれ違う姿を見ると、胸が痛かったです。
『このままでは子どもたちにいい影響がない』と思い元夫に離婚を切り出したら、想像通りあっけなく『わかった』と返され、財産分与をして親権は私と決めて別れました。
持ち家だったため元夫が家を出ることになりましたが、最後まで子どもたちと正面から話し合うこともしなかったと思います。
ショックだったのは、離婚後に子どもたちと会うのはどうするか尋ねたら、『どうせ金をせびるときくらいだろう』と言われたことで、こんな父親本当にいらないと思いましたね……。
子どもたちは元夫に会いたいと言い出すこともなく、今も面会交流は行っていません。
子どもを介すことがなければ元夫と接触する機会はまったくなくて、寂しいとも物足りないとも思わない自分を見ると、いかに心が離れていたかがわかります。
子どもたちを見れば『父親はいなくて当たり前の日々』が離婚後も続いているだけ、という感じで、離婚してよかったのだと改めて思いますね。
元夫が何をしてどう過ごしているのかまったくわかりませんが、離婚して赤の他人になればこんなものなのか、と拍子抜けする自分がいます」(女性/40歳/総務)
仮面夫婦であるうえに子どもにとっても「いないもの」ならば、一緒に過ごす理由はどこにあるのでしょうか。
愛情を見せない父親に子どもが懐くはずはなく、それ以上に父親の存在に怯えるのであれば、離婚するのが正解と感じます。
縁の薄い人間なら離婚後も「いなくて当たり前」が続くだけ、それでみんなが落ち着いて暮らせるのなら一番ですよね。