2月13日(木) 17:00 高田馬場・自遊空間

この日、仮面宣伝マンは高田馬場のBIGBOX 7階にある「自遊空間」にいた。

 

原作者の漫画を見つける宣伝マン
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利用したことのある人も多いだろうが、ここはダーツやビリヤード、カラオケも使い放題で、大量のコミックが読めて、食事もできるインターネットカフェ。

今回、『劇場版 仮面ティーチャー』が「自遊空間」とタイアップキャンペーンを展開させていただいたご縁で、この高田馬場店に宣伝にやってきたわけだが、仮面宣伝マンがこの店を訪れることは、登場する15分前ぐらいまで告知していなかったので、当然のことながら、いつものように待っているファンはいなかった。

けれど、下見のために16時30分ごろに店を覗くと、平日のその時間だというのに、何やら異常に盛り上がっているではないか。

結構数の多いカラオケルームは満室。宣伝を行う場所に予定していたビリヤード場でも何人かのグループか楽しそうにゲームをしているし、併設した11台のダーツもすべて使用中。早稲田大学の学生たちがこぞって利用しているからなのかもしれないが、すごい盛況ぶりで、光を落としたムーディな店内にいると、いまが夕方なのを忘れてしまいそうだ。

しかし、見渡してみると男性が多い。一見する限りでは『仮面ティーチャー』のファンらしい人は皆無だ。でも、バックヤードで控えている仮面宣伝マンはいつになくリラックスしていて、漏れ聴こえてくるカラオケの曲に合わせて軽やかにステップを踏んでいる。なんか、いいことがあったのだろうか?

そして17時。いざ出陣となったが、下見のときの絶対的アウェーの状況は変わっていない。それでも、仮面宣伝マンは、ビリヤードやダーツを楽しんでいる人たちの邪魔にならないように、根気強く映画のレア・グッズを渡して宣伝をしていく。

仮面宣伝は思う。ファンの人たちに力になってもらうのも必要だけど、映画の存在を知ってもらうことこそ宣伝の基本ではないかと。そして、こうした地道な活動こそが映画の成功に繋がると信じて、ひとりひとりと丁寧に心を通わせていった。

そんな中、お店のスタッフのご厚意で、漫画喫茶のエリアでも宣伝活動をしてもいいことに。それならばと、まずは藤沢とおる先生の原作コミックが置いてある書棚に行って記念の写真をパチリ。すると、偶然そこを通りかかった女性のお客さんに「えっ、仮面宣伝マン。なんで、ここにいるんですか?」と驚かれ、「ファンです」という彼女とも写真を1枚。こんな偶然もあるから、やっぱり宣伝は手を抜いちゃいけないのだ。

 

オリジナルグッズを積極的に配ります!
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しかもこのお店では、スタッフに『仮面ティーチャー』のファンが多くて、「入口のあたりにいた方がたくさんの人に宣伝できますよ」などと親切にアドバイスをしてくれる人がいたり、追いかけてきて「一緒に写真を撮ってください」という女性スタッフがいたりして、とても勇気づけられる。

仮面宣伝マンも、熱い心を持った彼らの協力に感謝しながら、映画を絶対に大ヒットさせるゾ! と改めて強く心に誓うのだった。

つづく。
 

『劇場版 仮面ティーチャー』公開中→[https://kamen-movie.jp/]

 

 

映画ライター。独自の輝きを放つ新進の女優と新しい才能を発見することに至福の喜びを感じている。キネマ旬報、日本映画magazine、T.東京ウォーカーなどで執筆。休みの日は温泉(特に秘湯)や銭湯、安くて美味しいレストラン、酒場を求めて旅に出ることが多い。店主やシェフと話すのも最近は楽しみ。