沿線で選ぶなら、距離よりも所要時間、そして始発駅かどうか
最後に筆者の意見として付け足したいのがこれ。人気の街というのは、やはり家賃相場も高くなってしまいがち。それなら通勤通学時間で選ぼうと思うのも当然かもしれません。ここで重要なのが、最寄り駅が特急や快速が止まる駅なのかということ。
いくら大都市圏に近くても各駅停車しか止まらない駅では、電車の本数も少なく、乗り換えも必要になってくれば、不便この上ないことになります。まして大都市圏の鉄道会社の中には、各駅停車の電車を極めて冷遇(所要時間がかかる・本数が少ない)している鉄道会社もあるので要注意、所要時間が隣の特急停車駅の2倍かかる路線も。それならば多少定期代がかかっても特急停車駅を最寄りにすべきでしょう。
また始発駅かどうかも重要です。例を挙げれば、東京地下鉄の東西線・妙典駅は快速も止まらない駅ですが、朝3本に1本が妙典始発、つまり朝の大混雑の中、座って通勤通学することが可能なのです。なぜかというと、妙典駅の近くに車両基地(検車区)があり、ここから出発してくる電車は当然乗客がいないので、らくらく着席通勤ができるのです。
中には京成線の青砥駅のように、スカイライナー以外はすべて停車し、朝の時間は折り返し始発が10分に1本ある駅も。これも着席できる可能性が非常に高いので、よく鉄道時刻表を見て、折り返し始発駅もチェックしておくと、らくらく通勤が可能になります。
さすがに夜の帰りは着席できなくても、車両基地がある最寄り駅は、終電最後の停車駅になることも多く、終電時刻が遅かったりするので、無駄なタクシーを使う必要もないことになり、非常に便利。どの鉄道会社にも車両基地は存在するので、その始発駅かどうかというのは、かなり重要なファクターと言えるでしょう。
また経路に乗り換えが存在する場合などは、乗り換えが便利かどうか、中には東京駅の京葉線のように、とんでもなく距離が離れているホームもありますから、ここも要チェックポイントです。
いかがでしたでしょうか。賃貸住宅の選び方、まだいいやと思っていると良い物件はどんどん成約していってしまいます。まだ間に合いますから、じっくり賃貸住宅情報サイトを見て、どうするかをはっきり決めるべきですね。
お話をお伺いした人
山岡早穂さん
/株式会社ネクスト広報担当・お部屋探しアドバイザー