最近どうも寝付きが悪い。熟睡できてない。睡眠時間が短く(長く)なってしまったと感じる方が増えています。
脳を休めることができる唯一の手段である睡眠が不調になると、たちまち精神的だけでなく身体的にも「不調」が顕著に出てきます。
そこで最近検索ワードにも上位に上がってきているのが、「春バテ」という単語。
花粉症の春、新年度の春、引越しの春など、とかく生活環境に大変化をもたらす春という季節の到来が身体の不調の原因となっているという説があります。
実際、花王(株)がサポートする研究会であるウーマンウェルネス研究会の調査では、春になって精神的・身体的になんらかの不調(春バテ)を感じたと答えた人がなんと全体の8割(男性72.8% 女性86.8%)に達しています。
やっと寒すぎる「冬季うつ」の原因になる冬が終わって、温暖な春が来たら「春バテ」、そして憂鬱な梅雨、梅雨明けには猛暑で「夏バテ」、秋になれば春と同じく気候の変動に耐えきれず「秋バテ」・・・って、なんだよ! 一年中バテているじゃないか!! と思った方も多いのではないでしょうか。
「春バテ」に話を戻すと、いろいろな原因が考えられています。まずは進学や就職・転属・転勤など生活環境が大きく変わることで、入学式や入社式、新環境での勤務など、緊張する機会が増え、緊張の神経といわれる交感神経が、リラックスの神経といわれる副交感神経より優位となり、リラックスホルモンといわれるセロトニンが分泌されにくくなるため、睡眠の質が悪化します。
また春先は低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わるため、自律神経が気圧の変化に対応できず、バテてしまいます。また低気圧が入り込むと、血中の酸素濃度が下がり、昼にうとうとしてしまったり、身体全体がだるくなり、夜眠れなくなる症状に見舞われます。
これらの要因が重なると、ますます本格的な「春バテ」の襲来となります。
春バテを放置すると、ホルモンバランスの崩れと気候の変化に対応できない状態が睡眠の質悪化につながり、「バテ」を通り越して、「春うつ」につながってしまう可能性も否定できません。
それを防止するにはどうしたらよいのでしょうか? ウーマンウェルネス研究会での推奨は、とにかく身体を温める機会を増やすこと。
具体的には就寝前に炭酸ガス入りの入浴剤を入れた38~40℃のお湯に10~20分程度つかりましょう。それを週5回以上を目安に続けると効果的とのことです。
温めることで、セロトニンややるきホルモンであるドーパミンホルモンの分泌もアップします。肌に直接貼れる温熱シートを活用したり、炭酸入浴で温浴効果を高めるなど、複合的に身体を積極的に温めることが春バテ解消の一役をにないます。
また軽い運動も効果的といわれています。出勤や帰宅時にかるく早歩きするなど、身体全体を動かすことはとても効果的であり、1ヶ月もしないうちに春バテが改善されていくでしょう。
ここまで読んで「うーん身体を動かすのは忘れてしまいがちだし・・入浴もままならないほど忙しい」と思った方は、睡眠を最新のテクノロジーに委ねてしまいましょう。