そろそろ春に向けてダイエットを始めた人もいらっしゃることと思います。でも、急激な食事ダイエットは、却って太ってしまうこともあるんですよ。
春の嵐が吹く今の季節は、気温の変化もさることながら、周囲の環境の変化も起こりやすい時期です。そんな心身のストレスの多い時期に、急激なダイエットをすると、ストレスの上にストレスで、脳はストレスホルモンでいっぱいに。ストレス太りまで引き起こしてしまいます。
そこで今回は、ストレス太りの原因と、ストレス太りしないダイエットの仕方をご紹介しましょう。
なぜ「ストレス太り」するの?
ストレスは、マイナス気分のときにばかり起こるわけではありません。たとえば、結婚や希望が叶った新たな門出、引っ越し、新しいサークルに参加する、こんな嬉しく楽しい気分の環境の変化も、初めのうち、慣れるまでは緊張してしまいます。その嬉しい緊張も脳はストレスと感じてしまうのです。
脳は、ストレスを感じると、脳内にはストレスホルモンやドーパミンが分泌されます。
環境の変化や、忙しさからくる疲れ等、さまざまな心身のストレスからストレス過剰になってしまうと、脳内では次のようなことが起こります。
(1) ストレスホルモンが多量に分泌
ストレスは脳を疲れさせます。そんな状態で、さらに脳がストレスを感じると、脳は「エネルギー不足になってしまう」と焦って、ブドウ糖を体内から集め始めます。緊張した後に甘いものが食べたくなるのはこのためです。
(2) 大脳辺縁系が興奮し、ドーパミンが多量に分泌される
ドーパミンの作用によって、摂食中枢に働きかけて食欲を増大させます。ストレスがたまると何か食べたくなるのはこのためです。
ドーパミンは、満腹中枢も刺激し、食欲を抑える働きのあるレプチンの働きが鈍くなります。そのため満腹感を感じにくくなります。
(1)と(2)がストレス太りの原因です。
食事抜きダイエットが不健康に痩せる理由は脳にある!?
食事抜きダイエットは、脳内で下記2つの状態が起こります。
(1) 食欲を我慢するストレス
食べない → 脳がストレスを感じる → ブドウ糖を欲する → 食べてないのに、それでも十二分なブドウ糖を確保しようと筋肉を分解してブドウ糖を確保 → 余った行き所のないブドウ糖が内臓脂肪へと蓄積 → 筋肉が贅肉に替わってしまう
(2) 食べない空腹感から脳が身体の飢餓状態に備える
食べない → 脳が飢餓状態だと判断 → 脂肪の分解を低下させ、飢餓状態に備える → 栄養不足で内臓機能低下 → 基礎代謝の低下で太りやすくなる
この上さらに過激な絶食ダイエットをしてしまうと、筋肉を分解して作った内臓脂肪までが消費されるので、筋肉がそぎ落とされたような病的な痩せかたをてしまうのです。