皆さん、お金を貯めるためにどんな工夫をしていますか?

 

タクシーにできるだけ乗らないようにしていたり、買い物はセールの時期を狙ってするようにしたりしていませんか?

一見すると節約できているように思えるそれらの選択が、実は間違いだったとしたら――?

25年にわたる銀行員生活を経て、現在は年間7000万円の不動産収入を得て暮らしながら、『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)を上梓した菅井敏之さんに、「お金が増えると思っていたら、実は間違っていた選択」についてお話を伺いました。

 

■信用金庫よりもメガバンクに口座を開く方がいい?


給料を振り込んでもらう口座、いわゆる「きゅうふり口座」をどの銀行で開設しているでしょうか。東京三菱UFJ銀行や三井住友銀行など、いわゆるメガバンクをメイン口座にしている人が多いのではないでしょうか。「メガバンクなら何となく安心だし」と思っている人、あなたはお金が貯まらない人かもしれませんよ。

 

「銀行はお金を下ろすだけの場所ではなく、住宅ローンや自動車ローンなど、将来お金が必要になったとき、借りるための場所でもあります。メガバンクが相手にしているのは大企業の社員や公務員なので、中小企業の社員やフリーランスだとなかなかお金を貸してもらえません」(菅井さん、以下同)

ではどこに口座を開設するのが正解なのでしょうか。菅井さんのおすすめは信用金庫。信用金庫は中小企業や地域の商店がメイン顧客なので、500〜1000万円ほどの預金でも上客として扱ってくれるのだとか。逆にメガバンクでは1000万円の預金があっても特別扱いされることはありません。この違いが、将来銀行からお金を借りる際の"借りやすさ"に影響してくるのです。

「とはいえ、信用金庫にもデメリットはあります。店舗も少ないし、ネットバンキングも使いにくい。お金の出し入れだけならメガバンクの方が利便性は高いのです」

そこで菅井さんは、メガバンクと信用金庫にひとつずつ口座を持つことをおすすめしています。給与の振込などメインの口座として信用金庫を利用し、緊急にお金を引き出すための補完口座としてメガバンクを利用するのです。

もちろん、常にメガバンクがダメというわけではありません。ダメなのは、"何となく"で開設すること。"どの銀行に口座を開くか"ということひとつにしても、しっかりメリットとデメリットを考えることが、お金が増えるかどうかのポイントになるのです。