ひと手間かけることが“サプライズ”を生む

【Atelier Y】 オーナーパティシエ、山﨑良人さん。「お菓子は、複数のものを組む合わせることでよりおいしくなります。そのことを意識してお菓子を作ってきました」

宝石のようなアトリエワイのスイーツには、五感を刺激するサプライズがあった。

山﨑シェフに話を聞きたくて、某日開店前に伺った。

【Atelier Y】 二層らしいのだけれど……

「チーズケーキはスタンダードなケーキですよね。でも、ひと手間かけているので、『プレミアムチーズ』と命名しました」

いったいどこがプレミアムなのだろうか。

「サブレの上に、2種類のチーズを重ねてあります」

下からコクのあるバスク風チーズ、その上がスフレチーズだそうだ。味わいの異なるチーズを重ねることで、奥深さをもたせているという。

一層ずつ食べれば、チーズの味の違いがわかるかもしれない。

けれど、二層の境目がわかりにくく、2種類のチーズを同時に味わうことになる。おかげでスフレのような食感と、濃厚なチーズを賞味できるというわけだ。

【Atelier Y】 パール。「フロマージュブランにパイナップルの酸味がおいしかった。チーズケーキが苦手な娘が嬉しそう食べていました」(地元のスイーツ女子Bさん)

「ベリージュ」と色違いの、「パール」(800円)にもサプライズが。半分に切ったら、複数のカラフルな層があらわれる。

「ベリージュもパールも素材を重ねて冷蔵します。この工程を数回くりかえし、白い形状に仕上げます。完成するまでには数日かかります」