はい。女性が男性になるんじゃなくて、男性が女性になるんです。

ーー実は、“本当の性別を隠して巻き起こる物語”というと、中国にも『梁山伯与祝英台(梁山伯と祝英台)』という、とっても有名な古いお話があるんですよ。

へえ!!

ーー女性に学問は不要とされていた時代に、男装をして学問を志した良家の子女・祝英台と、彼女を女と知らずに親友となる梁山伯の悲恋物語で、古くから何度も映画やドラマ化されたり、演劇も上演されているんです。

女の子が男装するお話か。今度のミュージカルとは逆のパターンだ。

ーーそうですね。“中国版ロミオとジュリエット”などともいわれているんですよ。

ロマンチックですねえ。

ーーところで、佐江ちゃんは今度の役を“こういうふうに演じてみたい”と思っていることはありますか?

やっぱり“漫画の世界から飛び出して来た人間にならなきゃ”と思っています。実写版ではそこが一番見られるところだと思うから。漫画と比較されるのはやっぱり怖いな。でも、この役を他のメンバーがやることになっていたら、すごく悔しかっただろうなって思うんです。

今まで、男の子っぽさと、女の子っぽさの二面性を出したいと思って、AKB48をやってきたし。もともと原作の漫画が始まったときもファンの方から「あの漫画の主人公って佐江ちゃんみたいだね」って言ってもらえたこともあって、それはずっと覚えていて。

今、まさにその役をやらせてもらえることになって、周囲からは「やっぱね」っていう言葉をもらうことが多いんですよ。

ーー「やっぱりこの役は佐江ちゃんしかいない」ということですよね。

バックナンバー