カツオ節の体臭を維持しながら、なんとか打ち合わせ場所に到着しました。僕が入った瞬間から、カツオ節の香りが会議室に充満しています。
カツオ節は食欲をそそる香りなので、きっとみんなもよろこんでくれることでしょう!
セブ山「どうですか? この企画は! OKをいただけたらすぐに動けますよ!」
シモダ「(くっさ…)」
セブ山「これがロケ先のリストなんですが、チェックがついているところはすでに承諾をいただいています!」
まきの「(くっさ…)」
セブ山「あっ、加藤さん! お久しぶりですね! 元気でしたか? Facebookにアップしたいんで一緒に写真を撮りましょうよ!」
加藤「(マジ無理…)」
企画案はほぼ通りかけていた案件でしたが、突然、「帰れ!」と怒鳴られて、オフィスから追い出されてしまいました。
どうやら、どれだけおいしいそうな香りでも、人間の体から発せられていたら、めちゃくちゃ臭いし、不快に感じるみたいです。
カツオ節の香りは、食べ物から漂ってきたら「おいしそう」でも、体臭として嗅がされたら、みんな、口を揃えて「お風呂に入っていない人の臭いがする」と言ってくる。
ひどいじゃないか、同じ「カツオ節のにおい」なのに…。ひどい、ひどいよ…。
俺が悪いのか…?
いや、俺は悪くない…!
絶対に悪くない…。
悪いのは、俺のことを臭いというやつらだ…!!!!
そうだ、全部あいつらが悪い…!!!!
罰だ…悪いやつらには罰を与えないと…。
ぐぎぎぎぎぎぎ……。
みな殺しだぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!
【結論】
体臭がカツオ節になっても、
何ひとついいことはなかった。
このあと、彼の人生は破滅に向かって堕ちていくことになります。
それでも、あなたは覚醒剤を試してみたいと思いますか…?
(おわり)
※覚醒剤を使用することは犯罪です。勧められても絶対に断りましょう。