「電動貨車」は以下の3編成が存在する。

デト11・12形:主に機器・機材の運搬用として一部区間で週に1~2回程度運転
デト15・16形安&・デト17・18形:主に救援車として万一に備え、車庫に待機

ちなみに“デ”は電動、“ト”は無がい車(トラックのト)を意味する。11・12などの数字は形式や車号(電車の番号)を表す。
   

駅に停車中のデト11・12形
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こちらはデト17・18形
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デト11・12形&17・18形は2両編成で運転台部分以外は「トラックの荷台のような形態をしている」と飯島さんが説明してくれる。
  

“貨車のトラックのような荷台”に機材を積み込む、貴重な画像!
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デト11・12形の製造は1988(昭和63)年。デト11・12形の部品は以前活躍していた1000形の電車(1958<昭和33>年に製造したもの)を流用し、改造したんだそう。1958年から通算すると、なんと! “56年目になる”という長寿車両らしい! このデト11・12形の登場前には「デト20形とデト30形の計6両が在籍」しており、「こちらも昭和40年代から黄色塗装だった」とのこと。ちなみに黄色塗料の前は“灰色”だったんだとか!

京急ではこの「(京急の)黄色い電動貨車を見かけると幸せになる」というウワサを耳にしており、「この人気に応えたい」「沿線にしあわせを広めたい」との想いから、「京急イエローハッピートレイン」の走行開始が決定。そのため、もともと「黄色」という色は決まっていたので、「ほかの色にしようという案はなかった」そうだ。
  
構想から運行開始までの期間は「1年ほど」らしい。
  

“イエローハッピートレイン”は既存の赤い電車を黄色に塗り直したもの。した。ちなみに「今後、ほかの色の車両が走行するのか」は未定。

ところで“イエローハッピートレイン”と命名されたのはナゼか? 飯島さんに伺うと、やはり「しあわせを運ぶ黄色い電車」として命名されたとのこと。ほかには「候補はなかった」ようだ。

 

7月4日には、この「電動貨車」をモチーフにした「けいきゅうビニールバッグ(1000円)」も発売された。ブルーとレッドがあるので、男の子でも女の子でも使えるのがうれしい!

「京急イエローハッピートレイン」は「突如現れたのか!?」と思っていた松宮。だが、「電動貨車」が“昭和40年代から走っている”と考えると、京急の黄色い電車には40~50年の歴史があり、「脈々と受け継がれてきたもの」という気がする。

軌道の保守作業を行う保守用車:マルチプルタイタンパー
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「電動貨車」ではないが、京急にはそのほかにも黄色い保守用車がある。

引き続き、飯島さんに「京急イエローハッピートレイン」について伺うことに!