省電舎に無水トイレを伺うことに

 

ビジネスマンの街、JR浜松町へ。徒歩5分程度のところにありました、省電舎。

省電舎は1986(昭和61)年に省エネルギー事業を目的として東京都港区に設立された会社で、ESCO事業(顧客の経費削減のため、省エネ計画の調査からプラン作成、設計・施工、効果の検証までを一貫して担う事業)、再生エネルギー事業に取り組んでいる。

さて、浜松町にある本社へ到着するとすぐに会議室へ案内され、笑顔で小山田さんが出迎えてくれた。早速今回の取材の経緯を説明し、お話を聞くことに。

 

対応してくださった小山田さん。省電舎における無水トイレの責任者だ
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まずは、省電舎が無水トイレを取り扱うことになった経緯について聞いてみた。

「無水トイレを作っているメーカーは、世界に何社かあるのですが、弊社はアメリカに本社を置く、FALCON WATERFREE TECHNOLOGIES(ファルコン ウォーターフリー テクノロジーズ)と代理店契約を結び、国内の販売事業をしております。契約をしたのが2003(平成15)年なので、もう10年以上経ちますね」

「無水トイレというのは、水を全く使用しないので、まずは節水という環境面、経済面でのメリットが大きいです。今回、問い合わせをいただいた上大岡の事例は、横浜市からの問い合わせがあり、導入に至りました。横浜市は元々環境に対して強い関心を持っているようでしたね」

1年間で約160トンの節水が可能!(1日130回使用、流量5リットルで年間250日稼働の場合)

省電舎としてはFalcon社と代理店契約後、さまざまな広告や展示会に出展するなど、PR活動をしていたそうだ。そこに横浜市が興味をもって問い合わせが来たのだという。そして、実際に上大岡に導入されたのが2005(平成17)年4月ということだが、その経緯について次のように説明してくれた。
 

都市整備局がある横浜市庁舎
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「上大岡のバスターミナルのトイレは、公衆トイレになっているので、臭いの面で苦情があったそうなんですね。それを無水トイレにすることで改善できるならということで、最初は横浜市の庁舎にテスト的に導入したんですよ。そして都市整備局の当時の担当者が、これなら使えるんじゃないかという判断をしてくれたんです」