「ひといちばい敏感な子」とも言われる、“子ども繊細さん(HSC)”。

ちょっとしたことで落ち込んだり、周囲の気持ちを気にしすぎて自分の思いを伝えられなかったり。学校から帰るとぐったりして、ひとりで引きこもる時間が必要になることもあります。

そんな様子を見ると、「疲れているのかな?」「何か嫌なことがあったのかな」と心配になることもあるでしょう。

書籍『「子ども繊細さん」への声かけ』の著者であり、HSP専門カウンセラーの時田ひさ子さんは、ご自身もHSPでHSCの気質を持つお子さんの子育てを経験されています。

「思春期頃までは育児にとても悩み、不安やストレスも募っていく一方で、どうすればいいのかわからず、途方に暮れていました」と、当時を振り返ります。

HSC(Highly Sensitive Child)やHSP(Highly Sensitive Person)という概念は、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士によって提唱され、2002年ごろから広く知られるようになりました。しかし、まだ十分に理解が進んでいない面もあり、とくに幼少期には発達障害や愛着障害と見なされてしまうケースも少なくありません。

今回は、時田さんの著書より、“子ども繊細さん”のチェックリストや、親側の基本姿勢についてご紹介していきます。

「うちの子、もしかして…?」と思ったら、チェックリストで確認

「なんだか周りの子と違うかも」「うちの子、ちょっと生きづらそう」と感じたら、以下のセルフチェックを試してみましょう。

親御さんの目から見て12個以上当てはまれば、HSCの傾向があるかもしれません。

※対象は4歳頃から小学校中学年(10歳頃)までです。

HSCセルフチェック

1. 発泡スチロールの擦れる音を嫌がる
2. 驚いたときのリアクションが大きい
3. 人に優しい
4. 親の気持ちを先読みする
5. 学校・園から帰ると一人でいたがる
6. 独特のユーモアがある
7. 感動したときの顔を(大人が)思い浮かべられる
8. 周囲や他人の変化にすぐ気づく
9. 嬉しいことがあると寝つけない
10. 答えるのに困るような根本的な質問をしてくる
11. 無邪気に何でも言わない
12. 他人の表情に敏感
13. 一人で静かに集中して遊ぶ
14. 騒がしいと不快そうにする
15. 怖がり
16. 年齢以上に語彙が豊か
17. 服の素材に強い好き嫌いがある
18. 新しい集団に入ることに不安を抱えがち
19. 空腹になるとすぐ食べたがる
20. 目立つ行動に積極的ではない