アクションシーンが多い映画の鑑賞中は、インタビュー番組のときよりもたくさん食べてしまう

その一方で、映画の鑑賞中に食べてしまうお菓子や飲み物にも注意する必要がありそうです。ニューヨークのコーネル大学の研究グループが9月に発表した論文によると、鑑賞する番組の内容によって視聴者が口に運ぶ食べ物の量に違いがみられたそうです。

この研究は、20歳付近の大学生94人(内、女性57人)を対象に行われ、学生たちは3つのグループにランダムに分けられた後、それぞれのグループにあてがわれた番組を20分鑑賞しました。
 

番組はサンプルとしてマイケル・ベイ監督のSFアクション映画『アイランド(The Island)』、アメリカのインタビュー番組『チャーリー・ローズ(Charlie Rose)』、そして無音版『アイランド』の3種類が用意され、鑑賞中に学生たちが食べたおやつ(チョコレートやクッキー、果物など)の量がグループごとに計測されました。

その結果、『アイランド』を鑑賞したグループは『チャーリー・ローズ』を鑑賞したグループと比較して鑑賞中に98%多い量の食べ物を口に入れ (206.5g 対 104.3 g) 、摂取カロリーは65%多くなったそうです(354.1 対 214.6) 。

また、無音の『アイランド』を鑑賞したグループでも『チャーリー・ローズ』と比べて36%多い量を食べ(142.1g 対 104.3g) 、摂取カロリーは46%多くなったとのこと (314.5 対 214.6)。『アイランド』と『チャーリー・ローズ』という、「動」と「静」の対照的な2番組を比較することで、論文では「アクションやサウンドの切り替えが激しい番組の視聴者は(無意識のうちに)より多く食べてしまう傾向があると考えられ、ダイエットには良くない」と指摘しています。