ふとした瞬間、自分のからだからこれまでとは違うニオイを感じた経験はありませんか? それは「疲労臭」かもしれません。
疲労がたまるとからだの代謝や機能に変化が起こり、独特のニオイが発生することがあります。
この記事では、疲労臭の正体や原因、そして今日から取り入れられるセルフケアまでを詳しくご紹介します。
ふと気になるニオイ…疲労臭とは?
疲労臭とは、からだに疲労が蓄積することで発生する独特のニオイのことです。その特徴は、アンモニアによるツンとした臭気にあります。
通常、体内で発生したアンモニアは肝臓で無害な尿素へと変換され、体外へ排出されます。しかし、疲労やストレスによって肝臓の働きが弱まると、アンモニアがうまく処理できず、汗や呼気、皮膚ガスとしてからだの外に出てしまうのです。
その結果、本人にも周囲にも気になるニオイとして感じられるようになります。
生活習慣の乱れが関係?疲労臭の原因
疲労臭は、肉体的な疲労以外に、ストレスや生活習慣なども密接に関わっています。ここでは疲労臭の主な原因を見ていきましょう。
1.疲労・ストレス
強い疲労や慢性的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、血流の調整にも影響を与えます。自律神経はからだを活動的にする交感神経と、休息状態にする副交感神経があり、両者がバランスをとって血圧や呼吸、心拍などを調節しています。
自律神経が乱れると血行不良が起き、肝臓への血液供給が減少して必要な酸素や栄養が届かず、本来の解毒や代謝機能が低下してしまうのです。その結果、アンモニアが十分に処理されず、体臭としてあらわれます。
また、ストレスによって交感神経が優位になると心拍数が増大し、これにあわせてアンモニアを含んだ皮膚ガスの発散量も増えます。これにより疲労臭が起きやすくなるのです。(※1)
2.生活習慣の乱れ
日々の習慣も疲労臭を強める要因のひとつです。たとえば、過度な飲酒は肝臓に大きな負担を与えます。アルコールの分解に肝臓の機能が集中することで、アンモニアの処理が十分に行われず、結果として体臭に影響するのです。
また、運動不足によって血流が滞ると、代謝が低下し老廃物の排出も滞りがちになります。これにより血中のアンモニアが増えて疲労臭の悪化につながります。

























