ここが変だよ麻布学園 その1
「頭がいいくせに教室にバナナの皮が散乱している」
まず初めに見学させていただくのは、彦坂先生が担任を務めるクラスです。著者の神田さん曰く、麻布学園の教室は、ほかの学校とは比べ物にならないほど汚いのだとか……。
彦坂先生:神田さんの本では教室の汚さについて散々な書かれようでしたけれど、今年の私のクラスはきれいですよ。汚名を返上したいので、ぜひ見ていってください!
神田さん:やっぱり汚いですね(なぜかうれしそうに)
彦坂先生:え!? どこがですか? 掃除直後の状態ですよ、これ。
筆者:机の配置とかが乱れまくっているのは何かしらの戦いがあったからでしょうか?
彦坂先生:あっ、えーと……これはですね。さっきまでテストしていたから……。
神田さん:テストしていたなら余計この配置はダメですよ! カンニングし放題! 僕は過去にほかの男子校を取材したこともあるけれど、やっぱり麻布学園の教室はダントツで汚いです(笑)。
彦坂先生:……でもね、私のクラスはロッカーがきれいですよ。
筆者:(話題をすり替えたな……)
彦坂先生:ほら見てください。ひとつもロッカーの扉が外れていないでしょ? これって麻布の高学年のクラスでは珍しいんです。
そう言いながらおもむろにロッカーを開ける彦坂先生。そこには「触んな!」と書かれた張り紙が。
神田さん:ロッカーがボコボコじゃないですか。これで扉が外れていたら普通のヤンキー工業高校ですよ(笑)。
筆者:なんかロッカーと教室だけ見ると、ガリ勉のイメージとは程遠い生徒の姿が浮かんでくるのですが……(笑)。
神田さん:それは僕も2年間の取材中に感じたことです。ここの生徒って「色白で眼鏡かけてバリバリ勉強します!」みたいな進学校のイメージとは程遠い。ほら見て! 彦坂先生なんか、もう教室の掃除始めてる。先生にこんなことさせて平気な生徒なんて、僕の母校にはいなかったもの。
彦坂先生:またバナナの皮が落ちてる……。私が掃除しないとすぐにバナナの皮だらけになるんですよ、このクラス。よっぽどバナナ好きな奴がいるんだなぁ。