ここが変だよ麻布学園 その2
教員の趣味がそのまま授業になっている
教室の掲示物を見ていると、「教養総合」という聞き慣れない教科の授業リストがありました。これは、高一、高二生を対象としたゼミ形式の授業らしいのですが、そのラインナップをじっくり見てみるとやっぱり少し変でした!
筆者:『数の性質』とか『スポーツ社会学』みたいな「いかにも進学校」という授業に紛れて、『ボウリング』っていう授業があるのですが……これってあの地面に穴を掘って地盤調査とかするやつですか?
彦坂先生:いや、『ボウリング』はスポーツのボウリングですよ。担当の先生がボウリング大好きなんです。それで生徒と一緒に街のボウリング場でボウリングをする授業を作ったのです。
筆者:先生の趣味がそのまま授業になってるんですか! そういえば『麻布の教え』の中でも『一芸獲得♪ ワクワクパントマイム!』という謎の授業について触れられていましたね。
彦坂先生:あれも教養総合の授業のひとつです。面白くないですか? パントマイム。
筆者:……お、おう。
神田さん:……な? この学校のおかしさが分かってきただろ?(笑)
ここが変だよ麻布学園 その3
『007』や『エイリアン』のDVDも! 生徒のおねだりが通る名物図書館
筆者が『麻布の教え』を読んで最も印象に残ったのが、約80000冊の図書と約3800点の視聴覚資料、約70種の雑誌をそろえる校内図書館です。生徒だけでなく教員からの購買リクエストにも対応するというこちらの図書館には、書籍はもちろん、吉本隆明の講演CDセット(約5万円の品!)や『007』『エイリアン』などの映画DVDが所狭しと並びます。
ここでまず目につくのが、図書館の入り口にある、忘れ物を展示したショーケース。こういう場所にある生徒の忘れ物って、せいぜい手さげ袋とか手袋程度のものだと思うのですが、麻布の場合は授業で使う大切な参考書や筆箱、さらにはスニーカーまでもが普通に展示されているのです。
これらの忘れ物は、預かり期間の1カ月を過ぎたら問答無用で処分されるのだとか。……それにしても「これがなかったら勉強できないし帰れないだろ!」という物が多すぎる! ここって一応進学校ですよね?(笑)