『妖怪ウォッチ』や『アイカツ』といったこども向け人気キャラクターが登場するテレビアニメの劇場版ではない、オリジナルの映画を親子で楽しみたい! でも、そういう親子で楽しめる映画が見当たらない! 休日にいざ、映画館にいってみようにも、公開されているのは若者向けばかり……。こんな風に頭を悩ませている小さな子を持つ親御さんはけっこう多いのではないだろうか?
実際、親子一緒に楽しめる映画が多いとは言い難い。ただ、上映情報だけでは判断できない、意外と見落としている子供向け映画がけっこうあるのも事実。そんな親子で見てほしい映画を一挙に紹介します!
上映環境・作品内容ともに子どもは大喜び、親は安心の『マジックドルフィン』
まず、未就学児の映画館デビューにうってつけの映画が『マジックドルフィン 夢をあきらめないイルカたちの物語』(2月14日より全国のイオンシネマにて公開)。こちらは大手シネコンのイオンシネマが手掛ける「こども映画館」シリーズの最新作になる。実は本シリーズ、日本初の試みといっていいかもしれない、観る環境から作品内容まで子どもの目線に立った映画コンテンツだ。
「大好きなキャラクターの映画にも関わらず、映画館の暗さや音の大きさにお子さんがびっくりして泣き止まず、やむにやまれず劇場を後にしてしまうお母さんやお父さんを数多くみてきました。劇場に携わる人間としてはこれほど悲しいことはない。ですから、ずっと考えてきました。“どうにか子どもが安心して映画が楽しめる環境を作ることはできないか”と。その結果たどりついたのが「こども映画館」シリーズ。ある意味、映画館の常識のすべて覆す試みになってしまいました(苦笑)」
とイオンエンターテイメント株式会社プロモーション本部本部長の小金沢剛康さんが語るように、本シリーズでまず何より親として心強いのが上映環境にほかならない。劇場といえば真っ暗な中が常識。でも、本シリーズではこどもが暗がりに恐怖を覚えないよう劇場内は通常より明るめ。音量も驚かないよう大音量にせず、こどもの体調を考えて場内の室温設定も劇場スタッフがこまめに調整している。“小さな子を持つ親同士、多少騒いでしまうのはお互いさま”という親子が気兼ねなく楽しめる上映スタイルを目指してもいる。しかも、2歳以上中学生以下の子どもは鑑賞料がワンコインの500円と財布にも優しい。
一方、作品もよく考えられていて、通常の映画よりも短めの45分。未就学児の集中力は15分程度というリサーチを基に、作品には15分ごとにクイズコーナーが盛り込む工夫がなされている。内容も、水族館やサファリパークなど、こどもたちの知的好奇心を刺激する場所が舞台。その世界を冒険して周るような構成で、親と子が作品を観ながら周りに気兼ねしないで話し合い、考え、思い切り驚き、楽しむ、新しい体感型のエンターテイメント映画になっている。
今回の『マジック・ドルフィン~夢をあきらめないイルカたちの物語~』は、八景島シーパラダイスを舞台にした、日本初のショーにチャレンジするちょっと臆病なイルカの成長物語。こどもは海で生きる動物たちに興味深々、大人は大人でイルカの目線で撮られた驚きの映像に魅入るはずだ。
「映画館という異空間で多くの人と同じ時間、同じ空気、同じ感動を分かち合うのはこどもにとってかけがえのない体験。それはいつの時代も変わらないのではないでしょうか。「こども映画」シリーズが小さなお子さんの映画館デビューのきっかけになってくれたらこれほどうれしいことはないですね。「こども映画館」シリーズをこどもの時見た人が大人になって、今度は自分の子供を連れて「こども映画館」シリーズの作品を観にきてくださる。そういう末永いシリーズに成長できるよう創意工夫した作品をこれからも発表していきたい」と小金沢さんは語る。