Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders


Wim Wenders Woman in the Window, Los Angeles, USA 1999 from the exhibition: Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders Ernst Leitz Museum, Wetzlar 2026


ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は、ドナータ・ヴェンダースとヴィム・ヴェンダースのそれぞれの写真作品を厳選して対話形式で展示する二人展を、ドイツ・ウェッツラーのエルンスト・ライツ・ミュージアムにて開催いたします。ドナータとヴィムは世界を見る視点が大きく異なります。本展では、両者の作品を同時に展示することで、写真、物事の認識、そしてストーリーテリングに対する新たな視点を提示します。

今回の二人展では過去の有名な写真や各々の代表作とされる写真を多数展示します。また、ここ数年で撮影された比較的新しい写真もお目見えします。さらに、本展のために特別に実施されたインタビューでは、アーティストとしての二人の制作メソッドとクリエイティブな思考法を深く理解することができます。



Wim Wenders In Sydney, Australia 1984 from the exhibition: Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders Ernst Leitz Museum, Wetzlar 2026
ヴィム・ヴェンダースはその名が世界的に知られるドイツ人映画監督です。映画史に残る数々の名作を生み出してきた実績があり、豊富な受賞歴を誇ります。その作品の大きな特徴は物語の舞台となる場所が常に重要な役割を果たしていることで『パリ、テキサス』(1984)『ベルリン・天使の詩』(1987)『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999)『PERFECT DAYS』(2023)などが挙げられます。

映画制作の傍らで写真にも情熱を注ぎ、個性的な作品を制作してきました。ヴィムは、自分自身を「まず旅人であり、その次に映画監督や写真家だ」と語っています。その言葉どおり写真作品の多くは旅先や映画のロケ地で撮影されました。被写体は風景や建築物であることが多く、明瞭で色彩豊かなビジュアル言語を用いながらディテールまで印象的に描き出し見る者に驚きを与えます。人物が含まれることはあまりありませんが、その存在や生活を物語る痕跡は見て取れます。





Wim Wenders Streetcorner in Butte, Montana, USA 2003 from the exhibition: Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders Ernst Leitz Museum, Wetzlar 2026



ドナータ・ヴェンダースの写真からは、ヴィムとは異なる視点で世界を見ていることがわかります。作品のほとんどがモノクロームであり、その多くが人物にスポットを当てています。

ビジュアル言語としてはミニマルなのが特徴で、光と影、鮮鋭さ、そしてダイナミックなジェスチャーという要素で構成されており、抽象化やブレを活用して影のような存在として人物を幻想的に描き出しています。ピナ・バウシュ(ドイツの振付師・演出家)やポール・オースター(アメリカの小説家・詩人)などの現代の著名人が被写体になることも少なくありません。

フォトインスタレーションでは、クロスフェードや二重露光、長時間露光などの実験的な手法が用いられています。






Donata Wenders News in Warsaw, Poland 2006 from the exhibition: Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders Ernst Leitz Museum, Wetzlar 2026


Donata Wenders The Bridge, Hangzhou, China 2024 from the exhibition: Two Pairs of Eyes. Photographs by Donata and Wim Wenders Ernst Leitz Museum, Wetzlar 2026



両者の視点はいずれも、世界に対して愛情に満ちていると同時に、単なる記録にとどまらない写真への興味であふれています。

今回の二人展での写真作品による対話では、歴然と異なる2種類の写真的アプローチが映画的な視点と写真要素の凝縮という意味で、あるいは広がりと近しさという意味で、さらには明瞭さと曖昧さという意味で、互いに重なりつつもやはり別物であることが浮き彫りになっています。


ドナータ・ヴェンダース

1965年 ベルリン生まれ。1984年から1989年までベルリンとシュトゥットガルトで映画と演劇を学んだ後、長年にわたりカメラアシスタントとして経験を積みながら長編映画とドキュメンタリー映像の撮影監督として活躍しました。1995年からは写真活動に専念。その作品は世界中のさまざまな新聞や雑誌に掲載されているほか、ドイツ国内外で展示もされています。写真集も多数出版しており、1993年に結婚した夫であるヴィム・ヴェンダースとの共同での写真集も数多くあります。デュッセルドルフに拠点を置くヴィム・ヴェンダース財団の理事も務めています。


ヴィム・ヴェンダース

1945年 デュッセルドルフ生まれ。医学、哲学、社会学を学んだ後に、まずパリで、続いて1976年にミュンヘンで映画に魅了され、新たに設立されたミュンヘンテレビ・映画大学に第 1 期生として入学。1970年代にはアマチュアの映画制作者としてニュー・ジャーマン・シネマを牽引し、以来現代映画を代表する映画監督のひとりとして名を馳せています。映画制作に加えて幼少期から現在に至るまで、写真から常に大きな影響を受け続けてきました。写真家としての活動の原点となった作品は、映画『パリ、テキサス』の撮影準備中にアメリカ西部で制作した作品シリーズ「Written in the West」でした。映画監督と写真家に加えて脚本家やプロデューサーとしても活躍。長編映画やドキュメンタリー映画で多数の受賞歴があるほか、世界各地で写真展を開催し、写真集や映画関連の書籍を数多く出版しています。また、文筆家として各種の書籍も出版。70年代後半からはアメリカで長年生活していましたが、現在は妻のドナータとともにベルリンを拠点に活動を続けています。



ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーです。近年は成長戦略の一環として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと腕時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2工場を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。ライカは、革新技術と組み合わさった「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。そのブランド力を活かした活動の一環として、世界各地に約30のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。



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