1986(昭和61)年放送、舘ひろし、柴田恭兵主演のテレビドラマ、「あぶない刑事」。
神奈川県警「港署」に勤務する、クールで紳士的な鷹山敏樹(舘ひろし)と、情熱的で行動派の大下勇次(柴田恭兵)の名コンビ刑事が、コミカルかつ鮮やかに事件を解決していく。
舞台となった横浜は、潮風と錆びた鉄の香りが漂う港町として描かれている印象だ。
もっとも、舞台の中心となっている横浜市中区の横浜港周辺は、第1回の放送から現在までの26年間に大規模な開発を経ているため、当時の面影を残すロケーションは多くが失われている。
今回、インターネットや、あぶない刑事ファンの意見を参考に、1986(昭和61)年に放送された第1話から第13話のうち、当時の面影を残すロケ地を調査した。
事件発生! 2人の刑事が出動(中区・本牧ふ頭)
本牧ふ頭の界わいは、コンテナが山積みにされた敷地や、枯れ草の茂った空き地が多い。存在する施設は、多くが港湾関係者のためのものだ。
このやや殺風景なエリアに、テレビドラマの第一作目で2人の刑事が勤務していた神奈川県警「港署」があるという。
当建物は、JEIS(一般財団法人日本船舶職員養成協会)の船舶職員養成施設、「横浜海技専門学院」のものだ。1986(昭和61)年の放送当時とほぼ変わらない外観を保っている。
なお、シリーズの中で「港署」のロケ地は数回変わっており、当建造物は、初代の「港署」にあたる。