(左から)杉咲花、野田洋次郎、松永大司監督

 映画『トイレのピエタ』の初日舞台あいさつが6日、東京都内で行われ、出演者の野田洋次郎、杉咲花、松永大司監督が登壇した。

 本作の原案は手塚治虫の病床日記。余命3カ月と告げられた宏(野田)と孤独な少女・真衣(杉咲)が出会い、真衣が宏に生きる力を与えていく様子を描いた青春物語。

 本作が映画初主演の野田は「この日が来たことが心からうれしい。僕の人生にとって掛け替えのない体験をさせてくれた監督と杉咲花、スタッフ、キャストに感謝しています。今日は本当に幸せいっぱいです」とあいさつした。

 客席を見渡した杉咲も「皆さんの顔を見ていると泣きそう…」と感無量の様子であいさつ。これまでのイベントでは「松永監督に何度も泣かされた」とその厳しさを訴えていたが、この日は涙ぐみながら「本当に素晴らしい監督。演技指導がきつかったのは間違いないけど、こんなに愛情を持って最後まで(私を)信じてくれた監督は初めて。松永さんに出会えたことは本当に大きな財産です」と感謝の気持ちを伝えた。

 また、劇中の二人にちなんで“魂と魂が出会うような関係”についての経験を問われた野田は、戸惑いながらも「あります。基本的に僕はそういう人を求めているし、生まれたからには心を揺さぶられる経験をできるだけしたいと思っているので」と答えた。

 続けて「やはり一番は(所属するロックバンド)RADWIMPSのバンドメンバー。家族、恋人よりも長い時間一緒にいながら、本当にわがままを言って醜いところも見せ合って、それでも一緒にいられる関係は本当に奇跡だと思う」と語った。