冒険の末に、我々が見たものは…?
さてそんな感じで進んでいくと。巨大なドームのような場所に出ました。ここが目的地とのこと。
ガイドさんが運んでくれたオニギリとカップ味噌汁をいただきます。こんな地底洞窟の中で味噌汁が飲めるなんて…。疲れ切った身体に、味噌の塩分が染みます。
ガイド「記念撮影をするので、少々お待ちください」
岩の上ではありますが、疲れきった体を横にして休憩します。本来ならば人間が入り込まないような場所に自分が居ることが不思議で、妙に心が安らぎます。
待つこと十数分。準備ができたという声に呼ばれて岩場を登ってみると…。
目の前には、この世とも思えない美しい景色が。「リムストーンプール」と呼ばれる、段々畑のようになった岩に、限りなく澄んだ水が満ちているのです。
大きさはこれくらい。ちなみにこの写真、大げさな証明セットを組んだとかではなく、いくつかの水たまりの中に、懐中電灯を落としただけです。当然ですが、普段は完全なる闇に包まれている場所。
ゴトウ「なんて美しい景色なんだ。暗い洞窟の奥に、こんな景色が自然に作られているなんて」
サカイ「数万年もの間、人目に触れられる事の無かった絶景だな」
ゴトウ「財宝などという、世俗にまみれた、邪な考えが洗い流されていく…。ところでこのツアー代金、取材費として落ちないかな…」
サカイ「落ちんだろうな…(落ちませんでした)」
スペランカーは洞窟を冒険した最後に、遺跡の財宝を手に入れて1周クリアとなりますが、我々は財宝に負けない、素晴らしい絶景を見ることができました。大満足!
ガイド「さて、それでは帰ります。今回のコースはUターンですので、来た道をそのまま戻ります」
ゴトウ「えっ!ここまでの道のりが3時間ほどだったけど…戻るの!?」
サカイ「そういえばスペランカーでは、帰り道も描写されていなかったな」
…というわけで、洞窟探検も無事に終了。東京に戻り、サカイさん宅で一息つきます。
ゴトウ「すげー疲れたけど、滅多にできない体験ができました。これで我々も、立派なスペランカーというわけですな」
サカイ「それなんだけど、ちょっと調べてみたところ、気になる情報が出てきた」
ゴトウ「は?」
サカイ「wikipediaによると、そもそも“スペランカー”とは、“準備した装備に不相応な無謀な洞窟探検を行う人”という意味らしい」
ゴトウ「えっ」
サカイ「いわば“山を舐めきり、軽装で登山に出かけて遭難。探索隊に迷惑をかける人”のような感じだな」
ゴトウ「最悪だ!ちょっと!ぜんぜん上級探検家じゃないじゃないすか!」
サカイ「装備もロクに整えず、好き勝手に走ったりジャンプした挙句、神々しい岩を爆破し、洞窟を荒らしまくる…。死にまくるのは、むしろ自業自得ということかもしれん」
というわけで、スペランカーはゲームのみで!実際の洞窟探検はガイドさんについて来てもらい、ルールやマナーを守って楽しみましょう!
※今回のツアーは、「沖永良部島ケイビングガイド連盟」の方々のお世話になりました。ありがとうございました。