実験! 我が子はお菓子の誘惑に勝てる?

今回、我が子をはじめ、幼児から小学生までの子どもを持つ保護者数人に、マシュマロ・テストを実際に行ってみました。テストは各家庭で行ったため、環境や時間帯などはそれぞれ異なっていますが、非常に興味深い結果が返ってきました。

【マシュマロ・テスト 実験結果】
我が家:7歳(小学1年生) 男児……成功
A家:7歳(小学1年生) 男児……成功
B家:7歳(小学1年生) 女児……成功
C家:7歳(小学1年生) 男児……不明:テストを激しく拒否したため断念
D家:5歳(保育園年長)……失敗:5分で母を呼ぶ
D家:3歳(保育園年少)……失敗:母親と離れるのを嫌がったため
E家 3歳(幼稚園年少)……失敗:説明を聞きながら食べてしまった

※各家庭の自宅(比較的何もない部屋)で子どもを10分間テスト、お菓子は子どもが好きなものを選ばせた。

3歳~7歳の7人に対してテストを行ってみたところ、小学生はほとんどが目の前のお菓子の誘惑に打ち勝ち、10分のテストを耐えていました。一方、3歳は家にいながら、母と別室になるのをいやがったり、目の前ですぐ食べてしまったりと、テストを実行させる難しさを物語っています。

テストの様子。子どもが遊ばないよう、できるだけ何もない部屋で行った。

意外にも、まだまだ幼児に思えた小学1年生たちがそれぞれの方法で10分を耐えて、見事お菓子をゲットした点は評価に値します。
「学校に通うお兄ちゃん、お姉ちゃん」として、「一人でできる」気持ちが強い時期であること、教室に45分間座って授業を受けるようになり、忍耐力が養われた成果ともいえるでしょう。

正直テストをする前は、息子は「我慢しなくても、どうせ後でもらえるだろう」と考えるのでは……と危惧していたのですが、「母からの挑戦をクリアする」という達成感を選んだようです。

7歳男児の行動とその理由

息子の10分間の行動を隠しカメラでムービーにおさめ、後にチェックしてみたところ、以下のような行動をたどっていました。

【マシュマロ・テスト 7歳男児の場合】

机の上のお菓子をひたすら見つめる

歌を歌いだす(運動会の時期だったため、応援歌などをメドレーで)

大きなため息をついてそわそわしだす

机に頭をのせる

退屈したのか、机をずるずると自分に引き寄せて頭を置いている。

口を開けて、ひたすらぼーっとする(無我のような状態)

最初にあれだけ見つめていたお菓子を、中盤から一切見なくなった点が興味深かったので理由を聞いてみたところ、「見ていてもつまらなかったから、やめた」との答えでした。なるほど!

ウォルター・ミシェル氏によると、このテストをクリアした子どもたちは歌を歌ったり、独自の遊びを考案して、各々時間を乗り切る工夫をしていたそうです。