ディズニー/ピクサーの最新作『インサイド・ヘッド』(7月18日公開)で、日本語吹替版キャストを務めた竹内結子さんと大竹しのぶさん。
2人が声を当てたのは、“ヨロコビ”と“カナシミ”です。
あれ?それって、人間の感情ではないですか?
そうなのです。ピクサー長編アニメーション20周年記念作品『インサイド・ヘッド』は、文字通り、頭の中の感情をフィーチャーした、とてもユニークな物語なのです。
11才の少女ライリーの中にある5つの感情“ヨロコビ”“カナシミ”“イカリ”“ムカムカ”“ビビリ”。それぞれが彼女の幸せを守るために、日々奮闘しているのですが、あることをきっかけにライリーは笑顔を失っていきます。
この危機を打開すべく、ヨロコビが立ち上がりますが、ひょんなことから、なぜかカナシミと共に冒険を繰り広げることになります。
ポジティブなだけではダメ!?
『インサイド・ヘッド』を手掛けたのは『モンスターズ・インク』のピート・ドクター監督ですが、彼が自分の娘の成長過程において、感情の変化に戸惑った時、この物語を思いついたそうです。
本作では、ライリーの繊細な心の揺れが描かれると同時に、彼女を見守る両親との家族愛も丁寧につむがれていて、かなり涙腺を刺激されます。
竹内さんと大竹さんにインタビューし、本作の魅力や深いテーマ、子どもの成長や子育てについて話をお聞きしました。
――頭の中に存在する感情を擬人化して登場させるというアイディアについてどう思われましたか?
竹内:頭の中の話ってどんなビジュアルなんだろう。キャラクターはどんな形をしているんだろうというのが最初の疑問でした。そして、ディズニーアニメで声優のオーディションがあると聞いて、ぜひやってみたいと思い、エントリーしました。
大竹:私はテレビのワイドショーか何かで、今度のピクサーの作品が、頭の中の感情たちを描くというのを観て、面白い発想だなと思いました。その後、今回のお話をいただいて、私も本国に声を送ってオーディションを受ける形になりました。興味津々の作品だったので、すごくうれしかったです。
――スーパーポジティブなヨロコビと、テンションの低いカナシミですが、アフレコをやってみていかがでしたか?
竹内:ヨロコビはテンションが上がったり、下がったり、動き回ったりと、すごく忙しい子でした。常にポジティブで、へこたれないんです。ヨロコビのために私のポジティブエネルギーを全部使い切っちゃったみたいなところがあり、1日のアフレコが終わるとぐったりでした(苦笑)。滑舌を相当鍛えられた気がします。
パワフルなキャラクターなので、そんなシャカリキに前向きじゃなくていいんじゃないかと思うくらい。カナシミという存在がないと暴走するかもしれない。人の心のバランスは大切だなと思いました。元気でいることは素敵なことですが、ひたすら前だけを見ているのも恐ろしいことだなと。たまには自分を顧みることも大切だなと思いました。
大竹:私は、ヨロコビが言うことに対して、ひと言ぼそぼそと言うだけなので、すごく楽しみながらやりました。甘えん坊的なカナシミに浸るのがすごく楽しくて、終わっちゃうのが寂しかったです。