7月11日の公開以来、早くも興行収入20億円を突破した細田守監督の最新作『バケモノの子』。同作の公開を記念し、渋谷ヒカリエでは「細田守監督作品『バケモノの子』展~時をかける少女、サマーウォーズおおかみこどもの雨と雪~」(以降、『バケモノの子』展)が開催中だ。

この記事では、一般公開に先立って行われたプレス内覧会の様子と、展示の見どころをレポートしていこう。

フォトギャラリー【写真】貴重な展示多数! 写真ギャラリーでもっと見る(16枚)
  • 『バケモノの子』展/修正指示からは、作業の佳境であろうと妥協を許さない制作陣のこだわりを感じる(©2012 W.C.F.P.)
  • 『バケモノの子』展/細田作品の象徴である入道雲の原画には「雲力!!」という謎の指示が……(©2006 TK/FP)
  • 『バケモノの子』展/展覧会限定で販売されるリトグラフ(各30,000円+税)は、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』の4種類を用意。完全受注生産となる
  • 『バケモノの子』展/体験型展示のひとつ「雨と雪の背くらべフォトブース」では、柱に手をかざすとモニターに雨と雪が映し出される
  • 『バケモノの子』展/「未来で待ってる」ブースでは、等身大の千昭が耳元であの名台詞をささやいてくれる。会期中は女性来場者が殺到しそうだ

『バケモノの子』展の見どころ その1 直筆絵コンテ&キャラクターデザインコーナー

会場に入ると、まず初めに来場者を迎えるのは壁一面に広がる『バケモノの子』のメインビジュアル。渋谷のスクランブル交差点で仁王立ちする熊徹と九太の姿は圧巻のひと言だ。このコーナーは記念撮影がOKなので、作品の世界に浸りながら思い出の一枚を残すのもいいだろう。

オープニングエリアでは、壁一面に広がる渋谷のスクランブル交差点で仁王立ちする熊徹と九太が待ち構える

オープニングエリアを抜けると『時をかける少女』のタイムリープをイメージした通路へ。通路の壁には過去の作品を彩った名台詞の数々がプリントされている。お気に入りの台詞を探して思わず立ち止まってしまう人も少なくないようだ。

『時をかける少女』や『サマーウォーズ』の名台詞がタイムリープ風にプリントされた通路
真琴と千昭の掛け合い「跳べんのか?」「もう、跳べない」を発見。壁にプリントされた台詞だけを見るとちょっとシュールに思えるのは気のせいだろうか(笑)
またもや名台詞が目に止まる。「この台詞、千昭以外の男が言ったら単なる中二病だなぁ……」などと物思いにふけっていると、頻繁に立ち止まる筆者のせいで通路が詰まり始めた

『バケモノの子』展の順路は、アニメーション映画の制作過程をたどりながら、これまでの細田作品を振り返る構成となっている。