1~8匹 ―― 猫が一度に生む子供の数

猫が一度に生む子供の数は諸説あるが、1~8匹、3~6匹、5~7匹など人間よりも多い。平均して4匹程度という。野生の猫は飢えや病気、捕食など死亡リスクが高いため、個体数を維持するには本来このくらいの出産数が必要ということなのだろうか。

メスの猫は生後半年から9ヶ月程度で妊娠可能になり、発情期は1年におよそ2~3回。妊娠期間は約2ヶ月。妊娠のサイクルが早く多産なため、ノラの子猫たちが一斉に離乳を終える時期は保護ボランティアも大忙しになったりする。

ちなみに猫は交尾によって排卵が誘発されるため、発情期に複数のオスと交尾した場合、「父親が違う子供を同時に生む」こともある。

約2/5 ―― 10年前と比較した猫の殺処分数

環境省が公表している統計資料によれば、平成25年度に全国で殺処分された猫の数は99,671頭。平成16年の238,929頭と比較すれば約4割にまで減ってきている。

ここに犬の殺処分数(28,570頭)を加えても合計13万弱。ほんの数年前まで「年間に殺処分される犬猫は合計30万頭」と叫ばれていたことを踏まえれば、行政・民間団体の取り組みは一定の成果を上げていると言えるだろう。また、施設に収容されながら殺処分をまぬがれ、人の手に返還・譲渡された猫は16,320頭(平成25年度)。10年間で約4倍に増えた。

このように命を落とす犬猫は着実に減っているが、まだ10万頭近い猫が1年間に殺処分されている現状は見過ごせない。しかも、そのうち6割が子猫なのだ。生き物を飼うときは「一人暮らしは寂しいから」「かわいいから」だけでなく、「手放すことなく一生を共にする」覚悟を忘れないようにしたい。

パソコン誌の編集者を経てフリーランス。執筆範囲はエンタメから法律、IT、教育、裏社会、ソシャゲまで硬軟いろいろ。最近の関心はダイエット、アンチエイジング。ねこだいすき。