そもそも、こういった暴力の被害にあう女性は、世界で相当数いることが明らかになっています。世界保健機関の調査によると、「世界の女性の3人に1人が暴力をうけている」とのこと。性的または肉体的な暴力を受けたことのある女性は、かなりの数になるのです。
もちろん暴力をふるう男性に問題があるのですが、もし、そういった男性とのお付き合いを回避する方法があるのなら、ぜひ、参考にしてほしいところ。
では、片田さんの分析をみていきましょう。
最初に挙げられているのが「罪悪感を覚えやすいタイプ」です。問題のある男性については、友人らがそれに気付いて指摘してくれる場合があります。しかし、その言葉をまっすぐ受け入れることができず、つい「自分にも悪い部分がある」と考えてしまうのです。
しかし、「他人を攻撃し、支配しようとする側は、この『罪悪感』を巧みに使う」と片田さんは指摘します。「おまえが俺を傷つけたからこうなった」「おまえが正直に話していないからこうなった」は、彼らの常套句です。
続いて、「他者の欲望を満たそうとするタイプ」も要注意です。付き合った男性の期待(欲望)に応えようとしすぎるタイプです。「かいがいしく世話し、相手の欲望を完璧に満たそうとする。そういう女性ほど受け身で、自分の欲望を持つことができない」と片田さんは指摘します。
最後は、「自己評価が低いタイプ」です。どんなに見た目が可愛かったり、どんなに器用に仕事をこなせても、どんなに真面目で努力家でも、自分に自信がないのです。
「自分はつまらない人間だ、たいしたことのない人間だ、という意識が彼女にある。だからこそ、捨てられないように一生懸命努力する。少々、理不尽なことをされても、自分が耐えなければならない、と考えるのである」『男尊女卑という病』
上記の3つに当てはまる女性は、問題を起こす男性のターゲットになりやすいのです。是非、「当てはまるかも」と思った女性は気をつけてください。また、ご友人にこの手のタイプの人がいたら、注意深く見守ってあげましょう。片田さんは「幼い頃から真面目でいい子だった女性ほど当てはまりやすい」と話します。
【参考書籍】
『男尊女卑という病』片田珠美著(幻冬舎)