ライブの醍醐味とはなんだろう。十人十色の答えがあるだろうが、個人的に思うのは、パフォーマーとオーディエンスの相互作用によって生み出される爆発的なエナジーを感じる快感だ。音に酔いしれ、自我を解放し本能に従って身体を揺らす。夢か現か。日常と非日常の狭間にある最高に瞬間だ。その答えのひとつを体験できるのは、まさにBIGBANG(ビッグバン)のライブといえよう。
韓国発、アジアのモンスターグループ、BIGBANGが2月24日、東京ドームにて日本ドームツアー「BIGBANG WORLD TOUR 2015~2016 [MADE] IN JAPAN」のファイナルを迎えた。
昨年11月の東京ドーム4daysを皮切りに、全4都市18公演で91万1000人を動員した同ツアー。海外アーティスト史上最多動員数を記録しただけでなく、3年連続のドームツアーというのも海外アーティストとしては史上初だ。
場内には、頬を紅潮させながら宴のときを待つ老若男女の姿。誰もが興奮状態だ。『FANTASTIC BABY』が流れれば、ウォームアップとばかりに自然と沸き起こる大合唱。BIGBANGのライブでは、もはや恒例となった光景だ。会場に激しく揺れる王冠。さあ、パーティーの始まりだ。
ハリウッドさながらのカーチェイスムービーで気分が高まると、高らかに響くクラップと「オーオオーオー」と士気を高める雄叫び。それはまるで、HAKAのようだ。
のっけから繰り出される『BANG BANG BANG』日本語バージョンに、盛り上がりはすでに最高潮といっていい。スタートですでにクライマックスなのだ。このトップスピードのまま、『TONIGHT』『STUPID LIAR』と続く。レーザーを放つギターでファンを狙い撃つG-DRAGON。巨大なフロアで、メンバーもオーディエンスも熱に浮かされたようにリズムを刻む。ここは日常とは切り離された空間だ。