夫に対して、「なんでわかってくれないんだろう」と思うことはありませんか?

他人同士が結婚して夫婦になるのだから、なんでも分かり合えるかというとそうでもなく、恋人関係のときのままずっとラブラブな仲でい続けるのはなかなか難しいものですよね。

気が付いたらすれ違い、ケンカばかりで、冷え切った仲……そして離婚に至る、という悲しい展開も。

そうならないために、日頃から夫婦でわかり合うための努力をする必要があります。

今回は、心理カウンセラーの心屋仁之助さんの著書『「夫婦神話」を捨てたら幸せになっちゃいました』から、夫婦が本当の幸せを手に入れるための4つの理論をご紹介します。

「謎のマイルール」を押し付けようとするから、喧嘩する

夫婦喧嘩は、頻度の違いこそあれ、どんな夫婦でも起こるもの。まれに、「一回も喧嘩したことがない!」という相性抜群の仲良し夫婦もいますが、ほとんどの夫婦は喧嘩を通してわかり合ったり、仲を深めた経験があるのではないでしょうか。

喧嘩のキッカケをよくよく考えてみると、自分の「こうしてほしい」という勝手な理想や、自分的「謎のマイルール」の押し付けだったりすることが少なくありません。

結婚当初、妻に怒ってばかりだったという心屋さんは、「『なんでこうしないんだ』『なんでそんなことするんだ』って怒ってた。もっと紐解けば『なんで僕と同じようにしないんだ』って」と振り返ります。自分にとって大切にしているルールを破られて、悲しかったのだと。

でも、そのルールは自分が勝手に作ったもの。妻からしたら、知るはずもなければ、妻にとっては「当たり前」ではないのです。

イライラの原因は自分で作りあげたマイルールによるもの。そう気づけば、喧嘩も減るかもしれません。

相手は自分とは違う生き物だとわかると、争いは減る

ひとつめとも通じますが、夫婦はあくまで他人。性別も違えば個性も違う、まったく別の人間です。

付き合いが長くなると「わかってくれるはず」という思いこみからコミュニケーションを怠りがちですが、言わなければわからないことは夫婦でもたくさんあります。

同じ人間でも、その思考回路は犬と猫ぐらい違うもの。

犬が「なんでお散歩しないんだ! いつもゴロゴロして。フリスビーを投げたら大喜びで取ってくるのが当たり前だろ!」と猫に向かって言っても、猫は「そんな犬基準で言われても……」とどこ吹く風ですよね。

夫婦間で起きる争いも、このような思考回路の違いからくるものだと心屋さんは言います。

このことに気づいてから、心屋さんは妻に対して「なんでこうしないんだ!」「なんでそんなことをするんだ!」と思わなくなったそうです。理由は、「そういう人だから」。

自分の理想通り動いてくれないからといって相手を責めるのではなく、誰ひとり同じ人はいない、みんな違うものだと受け入れると、無駄な争いがなくなります。