「子ども向け」「大人向け」というイメージ
東京ディズニーシーが開園した当時、東京ディズニーランドと差別化を図るために「大人向け」「カップル向け」というイメージが強く打ち出されました。
アルコールの販売も解禁され、開園から5周年頃まではこのコンセプトが守られていました。
そんなパーク運営の転機になったのが、大人気キャラクター「ダッフィー」の登場でした。
誕生当時は、知る人ぞ知るキャラクターだった「ダッフィー」。
2008年の東京ディズニーリゾート25周年イベントをきっかけに、その人気は日本全国へと広がっていきました。
ダッフィーの人気が高まるにつれて、パーク内でしか買えないグッズのために、東京ディズニーシーを訪れる家族連れも増えていきました。
その後、ダッフィーフレンズの登場とグッズの展開によって、少しずつ「東京ディズニーシーは大人向け」というイメージが薄れていくことになるのです。
混雑緩和という目的も?
2013年、東京ディズニーリゾートでは30周年イベントが開催されました。
この年、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた入園者数が、初めて3,000万人の大台を突破したのです。
その後も人気は衰えることなく、年間3,000万人台という数字を維持しています。
しかし、それに伴って問題になってきたのが、パーク内の混雑でした。
アトラクション、レストラン、ショップのどこを回っても長蛇の列…。
傾向として東京ディズニーランドと比べて、東京ディズニーシーのほうが施設の収容能力に余裕があると言われています。
近年は東京ディズニーシーに幅広いゲストを呼ぶために、様々な取り組みが行われているのです。
小さな子でも楽しめるアトラクションやショーの導入は、分かりやすい例の一つでしょう。
特に象徴的だったのが、開園当時からあった「ストームライダー」を閉鎖して、小さな子でも乗れる「ニモ&フレンズ・シーライダー」にリニューアルしたことですね。
大人向けのスリル満点のアトラクションを閉鎖することに、ファンからは多くの疑問の声が上がりました。
しかし、東京ディズニーシーの運営方針を見ていくと、オリエンタルランドの「固定概念に縛られない」「幅広い層のゲストに来てほしい」という、強い思いが感じられるのです。