鈴木「ではまず、自己紹介から。自分はウレぴあ総研で5年ほどライターをしています、鈴木妄想です。去年の夏に待望の第一子が産まれました!そしてこちらが…。」

Chacco「はい。鈴木妄想の妻のChacco(チャッコ)と申します。漫画家として、別のペンネームで、これまでに単行本を数冊出しています。妊娠、出産とあって、今は、アシスタント業がメインで…。」
鈴木「自分自身の次回作は、準備中?」
Chacco「そこらへんは、いろいろ察して(笑)。」

鈴木「分かりました(笑)。さてさて、今回のテーマは育児漫画。今、育児漫画は一大ブームでいろいろ出てますね。その中から(元)漫画家が選ぶ作品を語ってもらおうという企画です。」
Chacco「はい。ど定番から最新作までご紹介します!」

どうぞよろしくお願いします!

 

これからの子育てがワクワクしてくる『毎日かあさん』

鈴木「まずご紹介する第一作目は…。」

Chacco「『毎日かあさん』かなぁ。西原理恵子先生は、『まあじゃんほうろうき』や『ぼくんち』で、ギャンブルとか貧困を書いていた作家さんだったから、すごい体験をしてきた人、ちょっとコワいっていうイメージがあったの。

でも、その人がこんな風に自分たちの子供を、愛情深く見てたのか、というところがわかる作品。亡くなってしまう夫の鴨志田さんの面倒を見るエピソードからも、こんなに優しい人なんだ、って。

それに、“子どもを育てる”、っていうことだけじゃなくて、近所づきあいとか親戚付き合いとか、そういうのも含めて育児だと思うんだよね。そこを描いているところがすごく好き。」

鈴木「なるほど、広い意味での育児を克明に描いている、と。映画化もされた作品だね。」

Chacco「ともかく、ものすごく売れたよね。国民的といってもいいくらい。漫画業界、出版業界、どこでもそうだけど、やっぱり売れるってすごいことだよ!」

鈴木「この作品の、育児漫画としての魅力ってなんだろう?」

Chacco「こんな風に子どもを育てられたらいいな、とか、こんなユーモアのある子供になったらいいな、とか、なんだか憧れちゃうんだよね。それは、それぞれのキャラクターが魅力的だから。キャラの立ち方が半端ないの。」

鈴木「たしかに、全員強烈なキャラクターぞろいだ。」

Chacco「いろいろな育児漫画の中でも、とびぬけてキャラが立っていると思う。エピソードがともかく個性的。『毎日かあさん』を読んでいると、これからの育児がワクワクしてくるな。」

鈴木「オラ、ワクワクしてきたぞ!ってなるわけか。」

天才的なデフォルメ!『ママはテンパリスト』

Chacco「さて、二つ目に挙げるのも、テッパン作品。東村アキコ先生の『ママはテンパリスト』です。」

鈴木「主人公のごっちゃん、大好きなんだよ!ごっちゃんも、もんのすごくキャラが立ってるよね?」

Chacco「うん、それはそうなんだけど、例えばうちの子も、もうちょっと大きくなったら、ごっちゃんみたいなことをやったりするかもなぁって思うの。」

鈴木「宝塚のビデオに合わせて踊ったりするんだよ?まぁ、うちの子もK-POPのMV見つめてたり、インド映画のMVで喜んでバンバン机を叩いたりしてるか…。」

この後、ちゃんとテレビから離しました(汗)

Chacco「そうそう、ごっちゃんは、共感できるキャラ立ちだと思う。この年頃の男の子の“あるある”が詰まっているから、読者のお母さんも共感するところが多いんだよ。わかる!わかる!って。