青沼貴子先生の『ママはぽよぽよザウルスがお好き』とか、松本ぷりっつ先生の作品もそうだと思う。」
鈴木「おお、ファミリー漫画の達人だ…。」
Chacco「以前から、育児漫画やエッセイ漫画は、地盤がしっかり出来ている分野なの。そこにいろいろなジャンルの先生方が参入しているっていう流れもある。
育児漫画を軸として高みまで行っている先生がたと、他ジャンルで有名になった先生がたが育児漫画を描いたっていう場合と、2パターンあると思うんだよね。」
鈴木「育児漫画の歴史を紐解く…みたいな話になってきた。さてさて、最後に挙げるのは…」
赤ちゃんってかわいすぎ!『最近の赤さん』
Chacco「このとよ田みのる先生の『最近の赤さん』です。発売日に買ってきました(笑)。昔ながらのエッセイ漫画を丁寧にやっている、っていう印象があるの。みんなが共感できるような、とてもクラシックな手法でやっていると思うな。」
鈴木「たしかに、すごく共感する!赤ちゃんはもちろん、かわいがっているとよ田先生がかわいいなぁ…って思う。」
Chacco「わかるでしょうよ!妄想さんもウチの息子をめちゃくちゃかわいがってるもんね(笑)。
『最近の赤さん』は、赤ちゃんにすごく丁寧に注目していて、とよだ先生の個性より、赤ちゃんカワイイ!っていうのをいかに伝えるかに重きを置いているよね。」
鈴木「なるほどなるほど。」
Chacco「親の個性が描かれているパターンとはまた別なんだよね。もう、赤ちゃんがかわいすぎて、他の事はどうでもいい!っていう気持ちなのかも(笑)。」
鈴木「これを男性作家が描いている、というのもポイントだよね。」
Chacco「それはもう、ビックリですよ。20年前、30年前はなかったんじゃないかな…。この何年かで、イクメンが流行ったり、家事を手伝う男性が増えたりしたわけでしょ。」
鈴木「男子厨房に入らずの時代から、移り変わってきたわけだ。」
Chacco「今は、育児漫画を読んで、男の人が共感する時代になったんじゃないかなぁ。漫画家の生態が理解され始めたっていうのがあるかもね。
いろいろな要因が重なって、男性漫画家の育児漫画が当たり前のようになったのかな、って思うな。」
鈴木「というところで、次回に続きます!次回は、イクメンライターが選ぶ、男性漫画家の育児漫画!」
Chacco「お楽しみに!」