インスタグラムで15万を超えるフォロワーを獲得しているイラストレーターの横峰沙弥香さん(@sayakayokomine)。
彼女が毎日つづり続けているのは、2015年に生まれた愛息「まめちゃん」との日常を描いた1コマ育児まんがです。
出産後からコツコツと書き綴ってきた横峰家の日常が、2016年6月書籍『まめ日記』(かんき出版)となって発売されました。
どうして『まめ日記』が生まれたのか、横峰さんと「まめちゃん」の日常や1コマ漫画に込めた思いを聞きました。
“育児タイヘン”を乗り越える! まめ日記がはじまったわけ
――インスタグラムでイラストを見ると罫線が入っていますが、これはどんなノートに書いているんですか。
横峰沙弥香さん(以下、横峰):ほぼ日手帳カズンというA5サイズのノートに描いています。
実は私、記録魔なんです。
出産した直後は、この手帳に授乳時間、体重、お金のこと、スケジュールなどの記録を文字でびっしりと書き込んでいました。ページが真っ黒になるくらいに。
それをやり続けたら気が滅入ってきてしまって、親にも「やめなさい」って言われて(笑)。
――すごいですね!
横峰:もう仕事みたいでした(笑)。
そんなとき、イラストを描いてみたら、気持ちがすっきりしたんです。
ほぼ日手帳の紙は、以前から使っていたペンとも相性が良いので、新たに何かを用意することなく、使い慣れた道具をそのまま使って描いていました。
――イラストを見た旦那様の反応はどうでしたか?
横峰:実はこの絵日記、出産直後に育児の大変さを当時東京にいた夫に伝える手段のひとつだったんです。
私は実家のある九州で里帰り出産をしたので、出産後しばらく夫は東京、私は九州で離れて暮らしていたんですね。でも、電話でどれだけ育児が大変!と言っても愚痴っぽくなってしまいますし、伝わらない。
だけど絵日記にすることで大変さもコミカルに伝わってよかったと思います。
――あえて、絵日記のために道具をそろえたりはしなかったんですね。
横峰:そうですね、新しくやろうとは思っていませんでした。絵日記を始めるとき、力を抜いて書かないと続けられないと思って「きちんと書かない」というルールを作ったんです。
そのせいか、倒れて救急車に運ばれたとき以外は、書き続けることができました。
救急車に運ばれて…
--倒れたという話は「まめ日記」にもありましたが…もしかして子育ての疲れから?
横峰:“ここで根を上げたら負け! ”と思い込んでしまっていて…疲れを溜めてしまい、脱水とけいれんでした。まめが本当によくお乳を飲む子なのもあって…
夫や家族にも「無理せず言ってくれれば良かったのに!」と怒られ、心配をかけてしまいました。そういった事もあって実は断乳に踏み切ったんです。