猫の譲渡会を兼ねたチャリティーライヴやV系DJイベントも開催
——3月1日には目黒鹿鳴館にて、VISUMAL主宰のチャリティーライヴがあったとのことですが、どのようなライヴだったのでしょうか。
中村:チャリティーライヴはVISUMAL初の試みだったのですが、今のシーンを走ってらっしゃる若手バンドさん8バンドに出演していただきました。この日、出演したメアリィというバンドのボーカルの兎稀さんはチャリティーチェキにも参加してくださっています。
そして、ライヴの転換中には、猫の譲渡会も行うという前代未聞なイベントになりました。「ライヴに来て、まさか猫と触れ合えるとは思いませんでした」と、喜んでくれているバンギャルさんもいましたね。
一番人に慣れているクローバーという名前の保護猫をふれあい担当にし、他の子はケージにタオルをかけた状態で「見たい人はそっとタオルをめくって見てね」という形にしました。うれしいことに、このイベントがきっかけで、クローバーは里親さんが決まったんです。
いつになるかはまだ未定ですが、チャリティーライヴのvol.2も考えています。
——チャリティーのDJイベントもやってらっしゃいますよね?
中村:はい。芸人の岩瀬ガッツさんが動物もヴィジュアル系も好きということで、VISUMALの活動を応援したいと言ってくださって。それで、最初は岩瀬さんが個人でやられているV系のDJイベントにVISUMALのブースを出させていただき、チェキやグッズの販売を行いました。
その後、岩瀬さんとVISUMALの共同でDJイベントを行いました。動物愛護に興味のある方は30代が多いので、流す曲はDir en greyやPIERROT、Janne Da Arcなど、90年代V系が中心でしたね。
最終目標はVISUMALをやめること
——活動をしていて、中村さんが一番うれしい瞬間は、やはり里親さんが決まった瞬間ですか?
中村:決まったときより、自分が送り出した猫が、完全に里親さんの家の猫の顔になっている瞬間を見るのが一番うれしいです。里親さんから「元気ですよ」という近況報告の写真が送られてくるのですが、うちにいたときと顔が全然違うんですよね。
また、里親さんの家に遊びに行った際、猫から「お前誰だよ」って顔をされるのもうれしいです。「忘れやがったな〜!」って(笑)。
捨てられたり、虐待されたり、いろんな境遇の子がいるので、保護されていた期間も含めて全部忘れてほしいんです。里親さんに託すとき「二度と帰ってくるなよ」と猫に言うのですが、帰ってきた子はいないですね。みんな幸せに暮らしています。
———最後に、中村さんの目標を教えてください。
中村:今まではずっと、多くの動物を保護できるシェルターの設立を目標にしていて、ホームページやTwitterなどにもそう書いていたのですが、実は目標はシェルターでないことに最近気付いたので、書き換えなくてはいけなくて……。
もちろん、これからもずっと活動していき5年以内にやはりシェルターが必要な状況ならシェルターを作りたいのですが、作ってもいつかはそれをたためるようにしなくてはと思います。
今は保健所と愛護センターに動物がおさまらないので、いろんな団体さんが保護をしていますが、保健所と愛護センターで譲渡会をやって間に合うくらいにしないといけません。
だから、私の最終目標はシェルターが必要ない国にして、1日も早くVISUMALをやめることです。