家庭でも楽しく避難訓練をしよう

 家庭でも地震が起こった場合を想定して、ぜひ避難訓練をしておきましょう。訓練は なにも難しく考える必要はありません。むしろ楽しくできるように工夫しましょう。

たとえば、“地震ごっこ”や“避難ゲーム”と言ってゲーム感覚でやれば、小さい子どもでも喜んでやります。

<避難ゲームの仕方>

*ママが「地震だ!」と言う:揺れが始まったと想定

・子どもは素早くテーブルの下に隠れる

・テーブルのない部屋でも行い、その時は頭を守ってダンゴムシのように身体を丸くする そばにあるもの(クッションや枕やリュックなど)で頭を守る

*ママが「避難!」という:揺れが収まったと想定

・子どもは避難バッグを持って玄関へ行く

・外へ出る時は素早く靴を履く

 

例えばトイレやお風呂に入っていたらどうするかとか、ベランダにいたらどうするかなど、様々なシチュエーションも想定して訓練をしておきましょう。

ちなみにトイレやお風呂など狭い空間は安全と言われていますので、慌てて外へ出ないで、中で揺れが収まるのを待つ方が安全です。またベランダは高層階ほど危険ですのですぐに室内に入るようにしましょう。

避難ゲームでは時間を測るなどすると、素早く行動できるようになります。

 

<避難所探しゲーム>

親と一緒でない時に地震に遭い、家にいるのが危険と言う場合もあります。ここへ来れば親に会えるという場所もしっかり決めておきましょう。

*避難所まで何度か散歩する

子どもに途中の目印をしっかり教えておきましょう。地震の時は倒壊した建物で道がふさがれてしまうこともあります。同じ道ばかりではなく、いくつかのルートで散歩しましょう。コースに子どもが喜ぶような名前を付けておくと楽しいです。

*経路を覚えたら、子どもに先導させる

親がルートを教えるのではなく、子どもの後をついていきます。時間を測ったり、地図を書いたりするとゲームっぽくなります。

*途中で経路を変える

コースを完全に覚えたら、途中倒れた建物で道がふさがれて通行できないという設定にして、別ルートを行かせます。どうやって別ルートにたどり着けるかなども、子どもに考えさせましょう。

 

 災害は確かに悲惨なものではありますが、あまり深刻に捉えて訓練するより、遊びやゲーム感覚ですることをお勧めします。そうすると、実際に地震に遭遇した場合でも、子どもの精神的なショックが少なくてすみます。

子どもには、ちゃんと練習しておけば、「何があっても大丈夫!」と思わせましょう。

災害に打ち勝つには、「何とかなる!」「絶対大丈夫!」「負けてたまるか!」という楽天的な思考やたくましさが必要です。

そのためにも親子でしっかり防災対策をしておきましょう。

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」