THE BLACK SWAN 儿 撮影:tama

煉と猫の虎徹がメディア露出したことにより、それまでTHE BLACK SWANを知らなかったV系ファンだけでなく、V系すらよく知らなかった層にまで知られるようになったのだ。儿は続ける。

「虎徹が悪いわけじゃないよ? こんなバンドじゃん、俺たち。全然地上波向きじゃない。でも、テレビ出演をきっかけに知ってくれた人もたくさんいて……。その中で、良くも悪くもいろいろ言われました。知ってくれるのは猫がきっかけでも良いんだけど……。こうやってライブに足を運んでくれて、俺たちの音楽に触れてくれて、良いと思ってくれれば。

そして、前から僕たちのことを知ってくれた人、俺が一つ言いたいことは、バンドの本質を愛して下さい、お願いします。悔しいんだよ……。猫のバンドって言われることは、別にそれはそれでいいんだよ。でも俺たちがやっていることはブレてないと思うし、俺たちの本質を見て、嫌いだったら嫌いでかまわないから、本質を愛してください」

儿は時おり涙に声を詰まらせながら懇願した。この件に関して、様々な捉え方があるかもしれない。しかし、儿が「虎徹が悪いわけではない」と何度も強調していたことと、彼らが本気で音楽に取り組んでいることは伝わったはずだ。

後日、儿はこのMCについて「言葉足らずで誤解もあるかもしれないから、少しこの場でも言わせて」と、ブログにて触れている。

THE BLACK SWAN 儿 撮影:tama
THE BLACK SWAN 樹 撮影:tama
THE BLACK SWAN 煉 撮影:tama

MC明けは、儿の絶叫と共に『自深傍観者』。そしてラストの『HATE YOURSELF UNTIL YOU DIE』。直訳すると「死ぬまで自己嫌悪しろ」。儿は「俺たちと一緒に死んでくれ!」「嫌いな自分を殺す気でかかってこい!」とシャウト。ファンは一斉に逆ダイブしてもみくちゃ状態だ。

儿、樹、誠、RENAはファンの前に手を伸ばし、手を握り合う光景も見られた。そして、どのメンバーからも笑みがこぼれていたのが、このライブが成功した証かもしれない。

スタートからラストまで勢いを落とすことのない、「本質」を貫き通した約2時間半のワンマンライブが終了。メンバーがはけた後のエンドロール映像には「本当は『君』を愛したい・・・だから・・・」という意味深な言葉が表示され、多くのファンは頭に疑問符を浮かべていたようだ。この「だから・・・」の後に続く言葉はファン自身が想像し、そして叶えていくべきことであろう。

THE BLACK SWAN 誠 儿 撮影:tama
THE BLACK SWAN 樹 撮影:tama

SET LIST

1部

~SE「RECEPTRIX」~
1.流声、相剋の廃と
2.THE HOPELESS
3.THE WORLD IS MY ROOM
4.赫音-justitia-
5.BLIND DAYS
~HOLLOW TRIP~
6.[S]TRIPPER
7.DEJECTED RAIN
8.失い
9.赫音-finis-
10.想白の季雪
11.アスモデウスの槍
12.RUVISH
~SE「NODUS」~
13.OUSIA
~A CLOAK~

2部

~SE「黒鳥の湖」~
14.INSIDE SILENCE
15.I SOLATION
16.I'M SHIT NOODLE, BUT...
17.XXX IN THE BOX
~MC~
18.自深傍観者
19.HATE YOURSELF UNTIL YOU DIE
~END ROLL「ETERNAL SNOW」~

THE BLACK SWAN
NEXT SCENE...

2MAN BATTLE CITY「山手心中」

9.03(SAT)渋谷DESEO VS More
9.04(SUN)渋谷DESEO VS 怪人二十面奏
9.10(SAT)恵比寿aim VS umbrella
9.11(SUN)恵比寿aim VS 黒百合と影
9.17(SAT)池袋Black Hole VS シビレバシル
9.18(SUN)池袋Black Hole VS Sel'm
9.24(SAT)新宿Zirco Tokyo VS HOLLOWGRAM
9.25(SUN)新宿Zirco Tokyo VS Far East Dizain
10.02(SUN)高田馬場CLUB PHASE VS STEREO.C.K

2016.10.19(WED) 4th SINGLE RELEASE

「PERSONA」
2016.11.25(FRI) 5th ONEMAN LIVE
渋谷TSUTAYA O-WEST