気軽に聴きにきて、内なる声に耳を傾けて
「芸術がもっと身近な存在であってほしい」と高木さんは話します。大学では美術史、その後アートスクールではアートマネジメントを学んだ高木さんは、2010年から約7年、夫の駐在でNYに住んでいました。
「その間子育ての傍ら、大好きなオペラやJAZZ、クラシック、ミュージカルやバレエ、美術館、ギャラリーなど、いろいろな芸術を楽しんできました。どのジャンルも、知識の有無に関わらず門戸は開かれていて、誰でも気軽に質の高いものを楽しめる環境だったんです。
一方、日本に戻ってから、東京でクラシックやJAZZのコンサート、Metオペラライブビューイングなどに何度か行ったところ、観客は60代以上の方が大半で、コアなファンや専門知識がないと入りにくい印象を強く感じました」
素晴らしい芸術が皆にとって“日常”になってほしい、敷居の高さを感じずに触れにいける存在であってほしい。そんな思いで高木さんが起ち上げた官能コンサート。
最後に、初めて行く方向けにその楽しみ方を聞きました。
「アロマ香る空間で、キーワードに合わせて展開される音楽。そこに身を委ねてみると、自分にしか見えないイメージ(光景)が湧いてくると思います。
“愛や官能”をテーマにすることで、人と比べることのできない、極めて個人的な世界に入り込みやすくなるよう設計しています。
そして、自己の内なる声に気づいてもらいたいです。会場では自分が主役としてストーリーに入り込み、世間の常識や『~ねばならない』に縛られず、何にもとらわれない自由な状態で、(本当は)自分はどうしたいのか、どうありたいのかを見つめ、考える機会にしていただければ幸いです」
次回11月1日(金)に開催される官能コンサートは「忘れられない恋」がテーマ。時間が経ったけれど今でも忘れられない…そんな切ない恋の思い出を持っている人もいるのでは。
ドレスコードはなんと「あの人との再会を想定した装い」。自分を開放し、自分の気持ちに素直になりたい方、五感を満たす体験をしたい方はぜひ聴きにいってみてはいかがでしょうか。
取材協力/MUSICA SENSUAL
※画像はすべてイメージです