その控え目な胸に恋心を秘めた純情ギャルヒロイン/『だがしかし』の遠藤サヤ

『週刊少年サンデー』誌上で好評連載中のコトヤマ先生のギャグ漫画をアニメ化した『だがしかし』。アニメ版では、ドライブ感のある演出やパロディギャグを盛り込んだハイテンションな作風となっており、原作漫画とはまた趣の異なるコメディを存分に味わうことができます。

常軌を逸した駄菓子愛の持ち主であるエキセントリックなヒロイン、枝垂ほたるさんと、そんなほたるさんに振り回され続ける駄菓子屋の倅、鹿田ココノツによる駄菓子トリビア満載のやり取りが作劇の中心の作品ですが、本作で最も注目すべきキャラクターは、ココノツの幼馴染である遠藤サヤさんです!

白目が多い「三白眼」で、髪の毛は金髪のロングヘアー、そして、耳に付けた大量のピアスと八重歯がチャームポイントなサヤさんは、劇中に登場する喫茶店「喫茶エンドウ」の看板娘というヒロインさん。ちなみに、胸はかなり控え目です。

ルックスやファッションセンスこそ、まんま"ギャル"なサヤさんですが、この娘さんの愛らしいところは、その純情さにあります。

実は、幼い頃からココノツに対して恋心を抱いているものの、ココノツにはその好意を気付いてもらえず……という"片想いヒロイン"なサヤさん。本作において、"ラブコメ"的なストーリー展開を担う、何ともいじらしい女の娘なのです。

その控え目な胸の奥に、恋心をそっとしまい込んでいるサヤさんですが、その純情さ故にココノツ絡みの話になると直ぐに赤面をしてしまったり、トキメキの余り三白眼の黒目が急に大きくなったりと何とも愛らしいリアクションで、こちらの胸をキュンとさせてくれます。

サヤさんは、"恋"に対する多幸感とエモーションがストレートに表現された女の娘であり、そんな彼女の魅力が大爆発する第7話『夏祭りとほたると夏祭りとサヤと…』は、本作において屈指の出来を誇る名エピソードに。夏祭りを舞台に、少女の可憐な恋心とそれを温かく見守る周囲の人々の優しさが描かれた素敵な挿話です。

ギャルなルックスながらも、それ故に、その奥手さやしおらしさがより一層強調され、魅力が観る者の胸にグッと迫ってくる……。"遠藤サヤ"という女の娘は、そんなエモーショナルなギャルヒロインなのです。

ちなみに、劇中において屈指の常識人であるサヤさんは、コメディ面でもツッコミ役として大活躍。言動が全く読めないほたるさんの奇行の数々に翻弄されつつも、表情をクルクルとコミカルに変化させながらツッコミ続ける彼女は、健気なロマンスのヒロインであると同時に、明るく楽しい作風にピッタリなコメディエンヌとしての才も抜群です。

サヤさんを演じる沼倉愛美さんのちょっと甘目な声質もキャラクターにマッチしていて素晴らしいですよ!

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