「鈍感力」という言葉があります。2007年に発行されたベストセラーのタイトルで、人生で起こる失敗や困難を乗り越えるためにある程度は必要と考える人が今でも一定数はいるようです。

その一方、最近では、生まれもった気質として繊細で感受性の高い人たちを指すHSPという言葉が巷をにぎわせています。

HSPとは、Highly Sensitive Personの頭文字を取った呼称で、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、病気や障害ではなく、生まれつきの気質です。

世の中には背が高い人もいれば低い人もいるのと同じですから、敏感な人に鈍感力をつけろというのは、背の高い人に低くなれと言うに等しいこと。

そんなことはしなくていい、敏感なままでいい、とHSPの人に向かって説くのが、今回ご紹介する書籍『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』の著者、武田友紀さんです。武田さん自身もHSPである経験を活かし、HSP専門カウンセラーとして活躍しています。

「繊細さん」が出産してママになった場合、非HSP(HSPでない人)ママと比べて気苦労が絶えず、ヘトヘトになるのは、無理もないことですよね。

本書を参考に、あなたらしさを失わずに、少しでもストレスのないママライフを送るにはどうしたらいいか、ということに着目してみました。

あなたはHSP=繊細さん?

自分はHSPではないかと思う人が増えているそうです。エレイン・アーロン博士によると、全人口の5人にひとりはHPS、しかももともと繊細な感性を持つアジア人ではその割合はさらに増えるとも言われています。

身体に影響がでるほど、音や光、匂いなどに敏感に反応したり、暴力的なシーンを直視できない、人の気持ちや場の雰囲気を察しすぎてつらいといったことに身に覚えがある人は、HSPを疑ってみてもいいかもしれません。

HSPの提唱者であるエレイン・アーロン博士の書籍『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』はすでに定番ですが、HSPに関する書籍は近年立て続けに刊行されているようです。ちなみに「繊細さん」な子どもはHSC(Highly Sensitive Child)と呼ばれ、こちらの過去記事でも紹介されています。

まず、自分がHSPであるかどうか、本書にも紹介されているアーロン博士のHSP自己診断テストをしてみて確かめてみましょう。はっきりと自覚することで、次なるアクションを取ることができます。

  • 自分を取り巻く環境の変化によく気がつくほうだ
  • 他人の気分に左右される
  • 痛みにとても敏感である
  • すぐにびっくりする

などの23項目のうち、自分に当てはまるものが12個以上あれば、HSPである可能性はきわめて高いと言えます。

ママがHSPだとどんなことが起きる?

次に、ママがHSPだと実際にどんなことが起こるか、いくつか挙げてみます。

1 ママ友づきあいが苦手すぎる

子育てをしていて避けて通れないのが、ママ友とのおつきあい。無防備にしていたり、必要以上に普通を装おうとしていると、非HSPママになにげなく言われたひと言に心折れることも。

繊細さんは、基本的に他人といると疲れてしまいます。特に、ガツガツ行くタイプの人と一緒にいると、エネルギーを消耗されるような感覚になるのです。

相手の言葉以外にも、表情や声のトーン、声の大きさ、さらには感情まで、あらゆる情報を細かに受け取りすぎる繊細さん。

他のママがそれほど疲れていなさそうにみえると、自分がおかしいのかしら、と自分を責めてしまいがち。その結果、「鈍感力を身につけなくては」「でもできない」とまた自分を責めるループにはまると最悪です。

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